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■第三病院初期臨床研修医募集要項募集案内
診療部・科
神経内科
カリキュラム指導医
持尾 聰一郎
カリキュラム副指導医
豊田 千純子
カリキュラムの概略
神経内科の研修は2ヵ月と4ヵ月の2つのコースがある。いずれも先ず、一般内科臨床医としての基本的能力の習得とともに神経内科学の基礎知識を習得する。すなわち、POMRに基づいたカルテ記載および採血や静脈注射などの基本的手技の習得を行うとともに神経解剖や神経生理の知識および神経学的診察法を習得する。

2ヵ月研修:最初の1ヵ月は上記の基本的能力の習得とともに神経学的診察法を中心に習得する。残りの1ヵ月は各種神経疾患の診断と治療などに重点を置いて診療に当たる。

4ヵ月研修:最初の2ヵ月は2ヵ月研修とほぼ同様である。3ヵ月目からは脳波など生理学的検査およびCT、MRIなどの画像診断を初めとする検査法の意義と適応の理解や結果の判読を行う。なお、髄液検査や末梢神経伝導検査・針筋電図などの検査の実習も行う。
1. 一般目標(GIO)
  各種神経疾患の主要症候の病態生理を理解し、診断に必要な診察、専門的検査の知識と技能を習得し、治療法を理解する。さらに疾患による患者の社会的問題に関しても計画を立案する能力を習得する。
2. 行動目標(SBO)
 
1. 神経学的診察法を習得し、正常・異常所見を判断できる。
  次の主要神経症候のマスター鍵(MASTIRCAGI)を習得する。(豊倉康夫による)
 
Motor(運動系) あらゆる種類の運動麻痺、筋脱力を指している。片麻痺、対麻痺、末梢神経麻痺、構音・嚥下障害、眼筋麻痺などを含む。
Atrophy(筋萎縮) 筋萎縮を指す。
Sensations(感覚系) あらゆる種類の感覚障害を指す。頭痛、疼痛、視力障害、難聴などを含む。
Tonus(筋緊張) 筋トーヌスの異常、痙縮、固縮、ジストニー、ヒポトニーなどを含む。
Involuntary movements(不随意運動) あらゆる種類の不随意運動を指す。痙攣発作、筋線維束性攣縮(fasciculation)、眼球運動異常などを含む。
Reflexes(反射系) 反射とその異常
Cerebellum(小脳系) 小脳症状、平衡障害
Autonomic nervous system(自律神経系) 膀胱直腸障害を含む。
Gait(歩行) 歩行障害、姿勢
Intelligence、etc(知能など) 知能障害を初め、高次大脳機能障害すべてを含む。意識障害、失語、失認、失行、精神障害などを含む。
2. 神経解剖および神経生理の知識を習得する。
  大脳、小脳、脳幹、脊髄、末梢神経、筋肉の解剖・生理を身につける。
3. 神経学的診察所見に基づいて局所診断ができる。
  大脳、小脳、脳幹、脊髄、末梢神経、筋肉などのどこの障害によるかを説明できる。
4. 病歴および診察所見から病因を推定できる。
5. 鑑別診断および確定診断のための検査プランを作成できる。
6. 正しい確定診断に基づいた治療法を選択できる。
3. 自らが経験すべき(自らが患者の診療・鑑別診断を行い、初期治療に参加すべき)事項
 
A. 診察法・検査・手技
 
1. 身体診察法の習得
  脳神経系、運動神経系、感覚神経系(表在感覚、深部感覚)、小脳系、表在・深部反射(二頭筋反射、三頭筋反射、膝蓋腱反射、アキレス腱反射)、病的反射(Babinski徴候、 Chaddock反射)などの神経系の診察
2. 各種検査の意義と適応の理解、結果の判読  
  血液検査(抗アセチルコリン受容体抗体、抗ガングリオシド抗体など)、テンシロンテスト、 髄液検査、脳波検査、末梢神経伝導検査、針筋電図検査、神経反復刺激試験、表面筋電図、体性感覚誘発電位、聴性脳幹反応、画像診断(頭蓋骨・脊椎単純X線、頭部X線CT、脳・脊髄MRI、SPECT、脳血管撮影、脊髄造影、骨格筋CT、胸部X線CTなど)、神経・筋生検、長谷川式簡易知能検査(HDS-R)、Wechsler Adult Intelligence Scale Revised(WAIS-R)、標準失語症検査(SLTA)、自律神経機能検査(心電図R−R間隔変動係数検査、起立試験など)
B. 症状・病態・疾患
 
1) 頻度の高い症状・病態
  歩行障害、めまい、筋力低下、筋萎縮、不随意運動、手足のしびれ、感覚障害、構音障害、嚥下障害、自律神経障害、痴呆
2) 緊急を要する症状・病態  
  意識障害、髄膜刺激症状(髄膜炎、くも膜下出血)、けいれん・癲癇、頭痛、脳血管障害、髄膜脳炎、ギラン・バレー症候群
3) 経験が求められる疾患・病態  
  脳血管障害急性期(脳血栓、脳塞栓、脳内出血、くも膜下出血)、中枢神経感染症(髄膜炎、脳炎)、てんかん、膠原病性神経疾患(SLEなど)
C. 特定の医療現場
 
1) 筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、多発性硬化症など医療チームによる生活指導
2) 専門的治療法に関する適応と禁忌など
  パーキンソン病治療薬、脳血管障害に対する治療薬(頭蓋内圧降下薬、線溶療法、抗血小板薬、抗凝固薬)、副腎皮質ステロイド薬、ステロイドパルス療法、抗てんかん薬、中枢神経系感染症治療薬(抗ウイルス薬など)、筋弛緩薬、頭痛治療薬など


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