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■第三病院初期臨床研修医募集要項募集案内
診療部・科
内科
カリキュラム指導医
平本 淳
カリキュラム副指導医
岡 尚省
カリキュラムの概略
研修1年目の内科の研修は、2ヶ月を1単位として7つの内科専門診療科と総合診療部のいずれかに配置され、その主たる病棟において行われるが、どの診療科に配属されたとしても、一般内科臨床医としての基本的な能力の修得に重点が置かれる。
特に最初の2ヶ月間では、より良い患者―医師関係の構築、POMRに則ったカルテ記載の習慣化、採血、静脈注射などの基本的な手技の習得などに重点が置かれる。その後の2ヶ月間では、種々の症候・疾患の基本的な診療能力を修得する事を主眼とする。 また、研修2年目の2ヶ月では、研修1年目に習得した診療能力を基に、さらに高度な能力の習得に心がける。
内科初期臨床研修到達目標
a. 総合診療能力
 
1. GIO (一般目標)
 
1) 患者との良好なコミュニケーションを通じて、患者のもつ身体的・精神的・社会的問題を正しく把握し、良好な 「患者-医師関係」を築く。
2) 患者が抱える諸問題点に対して共感の情を示しつつ、各々を解決することができるようになるための知識・技能・態度を身につける。
3) 患者の病態を理解し、正しい診断技術と治療法を修得することにより、患者本位の医療を提供する。
 
2. SBO (行動目標)
 
1) 基本的態度・習慣
 
(1) 時間、約束を守ることができる。
(2) 指導医に適切な報告・連絡・相談をすることができる。
(3) 医療チームの他のメンバー (看護職、薬剤師、栄養士、その他)の役割を理解し、適切なコミュニケーションをとり、協調できる。
(4) インフォームドコンセントを実践できる。
(5) 患者ならびに医療従事者にとって、安全な医療を遂行し、安全管理の方策を習得し、危機管理に参画できる。
(6) 保険、医療、福祉の各方面に配慮しつつ、診療計画を作成することができる。
(7) 医療の持つ社会的側面の重要性を理解し、社会に貢献できる。
2) 問題抽出・知識・解釈・判断
 
(1) 患者のもつ身体的・精神的・社会的問題点を列挙することができる。
(2) 問題解決のための解決方法を選択することができる。
(3) 問題解決のため文献検索, テキストなどより知識を得ることができ、当該患者への適応を判断できる。(EBM=Evidence Based Medicineの実践ができる。)
(4) 問診、診察、検査より得られたデータを適切に解釈し、総合的な見地から患者の病態と発症機序 (病態生理)を説明することができる。
(5) 診断・治療・患者教育に必要な初期計画を具体性をもって立案することができる。
(6) 患者のおかれた社会的背景を理解し、どのような支援が必要かを述べることができる。
3) 要約・呈示・記録
 
(1) 患者の病状の推移を把握し、診療録を問題志向型診療記録 (problem orientated medical record:POMR)方式で記載することができる。
(2) 病歴を網羅的に短時間で記載することができる。
(3) サマリーを的確・迅速に記載することができる。
(4) 教授回診・カンファレンスで適切に患者の呈示ができる。
(5) CPC、CCで適切に症例呈示ができ、レポートが書ける。
(6) 診断書(死亡診断書を含む)、証明書の作成ができる。
(7) 紹介状、返信の作成ができる。
4). 発表・研究
 
(1) 症例を日本内科学会および内科系専門学会で発表することができる。
(2) 発表した症例を論文として報告することができる。
(3) 研究に対し興味を持ち参加することができる。
b. 救急・救命医療
 
1. GIO (一般目標)
  救急・救命医療の必要な患者を迅速かつ適切に診断し、これに対処する能力を身につける。
 
2. SBO (行動目標)
 
1) 救命蘇生 (気道確保、人工呼吸、気管内挿管、閉胸心マッサージ)ができる。
2) ショック、意識障害、けいれんに対して正しい処置を行える。
3) 脳血管障害急性期 (脳血栓、脳塞栓、脳内出血、くも膜下出血)、てんかん発作を正しく診断し治療できる。
4) 中毒学に習熟し、対処できる。
c. 診 察 法
 
1. GIO (一般目標)
  内科診療に必要な基本的診察法を身につける。
 
2. SBO (行動目標)
 
1) 全身状態 (PS)を評価することができる。
2) 問診により充分な情報収集ができる。
3) バイタルサインを正確に測定し判断できる。
4) 全身の系統的診察を正確、かつ要領よく行うことができる。
5) 心雑音を指摘でき、その原因を考察できる。
6) 呼吸音の異常を指摘でき、その原因を考察できる。
7) 腫大リンパ節および肝脾腫の大きさを正確に測定できる。
8) 胸腹水の存在を指摘できる。
9) 直腸診で大きな異常をみつけることができる。
10) 神経学的診察法を習得し、正常・異常所見が判断できる。
11) 患者あるいはその家族に疾病を充分に説明し理解させることができる。
d. 基本的検査・治療技能
 
1. GIO (一般目標)
  内科診療に必要な基本的検査・治療の適応・禁忌を理解し正しい技能を身につける。
 
2. SBO (行動目標)
 
1) 無菌的操作(消毒、清潔手袋着用、滅菌布使用など)ができる。
2) 採血(静脈、動脈)ができる。
3) 骨髄穿刺ができる。
4) 腰椎穿刺ができる。(髄液圧測定、dynamic Queckenstedt試験、外観の観察と解釈)
5) 胸腔穿刺ができる。(外観の観察と解釈)
6) 腹腔穿刺ができる。(外観の観察と解釈)
7) 導尿を安全かつ確実に行える。
8) 導尿に関連する障害を列挙し、その予防策を講じることができる。
9) 持続的導尿(バルーンカテーテルの留置)を施行かつ管理することができる。
10) 経鼻胃管を挿入でき、胃液採集、経管栄養法を正しく実施できる。
11) ドレーンチューブ類の管理ができる。
12) 各種注射 (皮内、皮下、筋肉、静脈)を実施できる。
13) 中心静脈カテーテルの留置法と起こりうる合併症を理解し、カテーテルを挿入し管理できる。
14) 呼吸生理の基本理論を習得し、正しい呼吸管理(酸素吸入、人工呼吸、気管内挿管、 気管切開)が行える。
15) 水・電解質代謝、酸塩基平衡の基本理論、輸液の種類と適応・禁忌を述べることができ、輸液する薬液の種類、量、投与速度を決定できる。
16) 輸血の種類と適応を述べることができ、輸血を正しく実施できる。
17) 頭蓋内圧亢進、脳浮腫に対して適切な処置を行える。
18) 緊急性のある電解質異常に対する治療法を列挙でき、適切な処置を行える
19) 長期臥床患者の合併症(肺炎、褥創、拘縮)の予防と対応策を講じることができる。
e. 検査の選択・実施・解釈
 
1. GIO (一般目標)
  内科診療に必要な基本的検査を適切に選択実施し、検査結果の意義を正しく解釈する能力を身につける。
 
2.   SBO(行動目標)
  1) 血液型判定、交差適合試験が適切・迅速に行える。
2) 尿一般検査(蛋白尿、血尿、尿沈渣)を行い、結果の意義を解釈できる。
3) 便検査(潜血、虫卵)の適応が判断でき、結果を解釈できる。
4) 血算を理解し、末梢血液像を判読することができる。
5) 血清生化学検査から肝・腎機能、水・電解質の異常を指摘できる。
6) 血清免疫学的検査を適切に指示し、異常を指摘できる。
7) 蓄尿検査(クレアチニンクリアランス、尿蛋白および尿中電解質の定量など)を指示し、成績を解釈できる。
8) 緊急透析が必要な患者の病態を列挙することができる。
9) 血液ガス分析を行い、解釈することができる。
10) 簡易血糖測定をすることができる。
11) 髄液検査の結果(細胞数、蛋白、糖、塩素、IgG濃度、IgG index) を解釈することができる。
12) 心電図を実施、判読することができる。
13) 呼吸機能検査を実施、判読することができる。
14) 細菌学的検査、薬剤感受性検査の適応が判断でき、結果を解釈できる。
f. 画像診断
 
1. GIO (一般目標)
  X線検査、核医学検査、MRI検査、超音波検査、内視鏡検査の適応を理解し、読影する能力を身につける。
 
2. SBO (行動目標)
 
1) 胸腹部単純X線撮影を指示し、読影ができる。
2) 消化管造影X線撮影を指示し、読影ができる。
3) 頭蓋骨、頚椎、胸椎、腰仙椎の単純X線撮影を指示し、読影ができる。
4) 骨シンチグラフィ、ガリウムシンチグラフィを指示し、結果を解釈できる。
5) 腹部超音波検査または心臓超音波検査を指示し、評価できる。
6) 頭部、胸部および腹部CT・MRIを指示し、読影できる。
7) 胆道、尿路、血管造影X線を指示し、読影ができる。
8) 内視鏡検査の適応が判断でき、結果を理解できる。
g. 処  方
 
1. GIO (一般目標)
  薬物の作用機序を理解し、患者の病態に対し適切な処方を行う能力を身につける。
 
2. SBO (行動目標)
 
1) 処方箋を正しく書くことができる。
2) 薬物療法の適応・禁忌・副作用、薬物間相互作用を熟知し、患者に適切に説明できる。
3) 麻薬の取り扱い上の注意を述べ、正しく処方し、適切に処理できる。
4) 食事療法、運動療法、リハビリテーションの重要性を理解し、指示できる。
h. 主要症候の鑑別診断
 
1. GIO (一般目標)
  症候の特徴・内容・病態生理をよく理解し、原因となる疾患の鑑別診断を挙げ、確定診断のための適切な検査計画をたて、診断に基づき治療計画を立案できる能力を身につける。
 
2. SBO (行動目標)
 
1) 心肺停止 19) 食欲不振 36) 脾腫
2) ショック   20) 動悸、息切れ   37) 腹水
3) 意識障害   21) 呼吸困難   38) 黄疸
4) 脳死と植物状態   22) 胸痛、胸部圧迫感、   39) 腹部膨満感
5) 髄膜刺激症候     異和感、絞扼感、   40) 多飲多尿
6) けいれん、てんかん     苦悶感、背部痛   41) 血尿
7) 失語、失読、失書、   23) 浮腫   42) 蛋白尿
  失認、失行   24) チアノーゼ   43) 排尿障害
8) 失神   25) 咳嗽、喀痰   44) 出血傾向
9) めまい   26) 血痰、喀血   45) リンパ節腫脹
10) 不眠   27) 喘鳴   46) 腰痛、関節痛
11) 頭痛・頭重感   28) 胸水   47) 筋肉痛、脱力
12) 歩行障害   29) 嗄声   48) 四肢のしびれ
13) 運動麻痺   30) ばち指   49) 不整脈
14) 手足のしびれ   31) 悪心、嘔吐   50) 心雑音
15) 感覚障害   32) 腹痛   51) 心肥大、心拡大
16) 発熱   33) 吐血、下血   52) 心電図異常
17) 体重減少、体重増加   34) 意識障害      
18) 全身倦怠感   35) 肝腫大      

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