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大学院研究科の手引き
> 生理学第1
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スタッフ
教 授
:
馬詰 良樹
講 師
:
竹森 重
生体機能タンパクの活性は、その周囲の水分子たちを動員する。細胞内でのこの水分子たちの振る舞いを核磁気共鳴法と光回折、熱測定、力・硬さ測定を組み合わせて見てやろうとしている。
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収縮・弛緩・硬直の明確な機能状態を持つ骨格筋は、筋節周期とフィラメント配列周期の物差し入りだ。しかもその美しい周期構造が、すべてをわずか四千立方ナノメートルの要素のくり返しに還元する。この要素体積中の水分子数は20万個程に過ぎない。
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細胞内の水は通説以上の強い束縛下にあって溶液の水とはまるで違うことがわかってきた。核磁気共鳴装置の改造が完成した今、骨格筋の中の水が筋収縮反応の熱溜めになっていることがわかりそうだ。
1 )
筋細胞内水構造の決定因子を構造と機能に連関させて究明する(NMR 、X線回折)
2 )
筋タンパク近くの水分子の振る舞いを計算する(分子動力学計算)
3 )
生体組織一般の水性状と硬さとの連関(NMR 、硬さ測定)
4 )
短縮中の骨格筋はなぜATPを使わないで済むのか?(熱測定、ATP分解活性測定)
5 )
骨格筋の収縮制御はアクチン-ミオシン相互作用のどこに効くか?(力・硬さ測定)