教授 |
越智 小枝 (講座担当教授) (附属病院診療部長)
海渡 健
(附属病院診療副部長)
吉田 博
(柏病院病院長)
小笠原 洋治
(第三病院診療部長)
政木 隆博
(柏病院診療部長)
永森 収志
(安定同位体医学応用研究センター長兼務)
松浦 知和(客員)
大西 明弘(客員)
鈴木 政登(客員)
相崎 英樹(客員)
加藤 茂孝(客員) |
講師 |
野尻 明由美
海渡 信義
秋月 摂子
河野 緑
目崎 喜弘
古谷 裕
森 真理(客員)
大山 典明(非常勤)
正田 暢(非常勤)
中込 まどか(非常勤)
永妻 啓介(非常勤)
明石 敏(非常勤)
Pattama WIRIYASERMKUL
(特任)
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助教 |
宮坂 政紀
(葛飾医療センター診療部長代行)
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社会人 大学院 |
遠田 佑介
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訪問研究員 |
秦 咸陽
柳澤 明子
森藤 雅彦
川口 克彦
木村 真紀
松井 貞子
田所 友美
松田 麻美
川口 憲治 |
その他 |
猿田 克年
(大学院見学生)
坂口 義彦
(大学院見学生) |
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当講座は、わが国で初めて臨床検査医学(Laboratory Medicine)の名称を冠された講座であり、昭和52年11月1日、初代講座担当教授・井川幸雄によって創設された。講座自体は創設当初基礎講座として位置づけられた。中央検査部の歴史はそれよりも長く、昭和34年(10月1日付け)医化学、細菌学、病理学および生理学の基礎講座の協力のもと、ルチーン検査が中央検査化されたことに遡る。 当講座は当初「臨床」検査と名付けながら基礎講座であったが、阿部正和第8代学長はこの理由を「離れつつある基礎と臨床の橋渡し的存在となることを期待する」ためである、と述べられている。しかし検査の多様化・複雑化に伴い本講座は平成25年4月より臨床講座に改組された。改組後も我々の目標は変わらず、基礎医学と臨床医学の架け橋となりつつ、臨床現場に還元できる研究を推進している。それと同時に他分野とも協力のもと、検査データを用いた研究を行いやすい環境作りのための検体・データ基盤整備にも着手している。 一方で中央検査部は、患者様の検体と検査情報をお預かりする病院随一のロジスティック(兵站)部門であり、安全な検査の遂行と、検査結果を「正しく・早く・いつでも」現場に届けることを最大の使命とし、検査に係る全プロセスの管理・改善を行っている。 臨床検査医学のカバーする領域は非常に多岐にわたり、当講座の構成メンバーも内科・精神科・外科などの臨床医学だけでなく、種々の基礎医学を専門とする教員が多数所属しており、幅広い専門領域の研究者に門戸を開いている。 また医学教育においては、臨床検査専門医養成機関として、従来のプログラム制・カリキュラム制に加えて臨床研究医コースを設け、臨床研鑽を行いながら臨床検査専攻医として臨床検査専門医コースで学ぶこともできるコースも設けている。卒後2年間の臨床研修を修了後、臨床力をさらに磨きながら、優秀な指導医の下で臨床・基礎研究を行い、臨床検査専門医資格の取得・医学博士の取得を目指す若手の人材を求める。
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当講座では、系統的に検査を行い、総合的に診断し、さらに治療効果を判定する能力を養うための教育も重視している。具体的には、3年生の医学専門英語、研究室配属実習、症候学演習、チュートリアル、4年生の臨床医学I(基本的臨床技能実習)、4〜5年生の臨床医学U臨床実習(RCPC,見学型臨床実習、集合教育)、および6年生を対象とした選択実習を行っている。
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研究面では、当講座は、基礎医学と臨床医学の架け橋であるとともに、得られた知見を臨床に還元する役割を担っている。講座員が総力をあげて取り組むテーマとして、5項目を挙げている。
- 質量分析技術の臨床検査への実装
- マルチオミクス研究
- 肝疾患の病態解明と創薬研究
- 医療情報の応用 〜データシェアリングと個人情報保護〜
- ヘルスケアサービスの指針策定およびシステム開発に関する研究
また、臨床検査専門医養成機関として、従来のプログラム制・カリキュラム制に加えて臨床研究医コースを設け、臨床研鑽を行いながら臨床検査専攻医として臨床検査専門医コース(カリキュラム制)で学ぶことができる(2022年度開設予定)。卒後2年間の臨床研修を修了後、臨床力をさらに磨きながら、優秀な指導医の下で臨床・基礎研究を行い、臨床検査専門医資格の取得・医学博士の取得を目指す若手の人材を求めている。
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臨床基礎医学(医学科3年):細菌・真菌と感染(腸内細菌科の細菌)、症候学演習、感染・免疫チュートリアル、栄養科学
外国語III:医学英語専門文献抄読(医学科3年)
医学総論III:前臨床実習III(高齢者医療体験実習)(医学科3年)
臨床医学I「基本的臨床技能実習」(医学科4年):心電図・血液ガス・呼吸機能検査、尿・感染症・脳波検査・心臓超音波検査、血液検査(採血)、採血実習、医療面接、感染症検査
臨床医学II:全科臨床実習「臨床検査医学」: 中央検査部実習およびRCPC(医学科4,5年)
集合教育「臨床検査医学」(医学科4年)
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研究室配属実習:医学科3年生対象
臨床医学II“全科臨床実習”(RCPC、中央検査部実習 月曜日と木曜日×20グループ):医学科4−5年生対象
選択実習:医学科6年生対象
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大学院ガイド授業細目
・臨床検査医学(73ページ)
・代謝・栄養内科学(21ページ) をご参照ください |
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当教室の教員は殆どの臨床検査領域に関わっており、研究テーマも広く、概ね以下のような研究を行っている。
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- 全自動化質量分析器を用いたビタミンD代謝物の測定(島津製作所との共同研究)
- 膜輸送体についてのマルチオミクス研究
- ウイルス性肝炎に関する基礎的および創薬研究
1) B型ウイルス肝炎創薬についての研究
2) 肝線維化早期マーカー探索についての研究
3) C型肝炎ウイルス(HCV)研究
- 新たな臨床検査・検査手法に関する研究
1) 肝線維化早期マーカーとしてのLAP-Dの有用性に関する研究
2) ハンナ型間質性膀胱炎の早期診断法(尿中微量細菌の核酸検出法)の開発
3) 新型コロナウイルスの創薬研究に有用なハイスループットスクリーニング系の開発
4) HDL機能解析法の開発
- 血液学・臨床腫瘍学に関する研究
- 脂質代謝異常に関する研究
- てんかんに対する反復磁気刺激療法(rTMS)の有効性と効果判定手法に関する研究
- 検査領域におけるデータ基盤構築・データ解析アルゴリズムの開発や人工知能開発に関する研究
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【原著論文】
- Miyamoto H, Kawakami D, Hanafusa N, Nakanishi T, Miyasaka M, Furutani Y, Ikeda Y, Ito K, Kato T, Yokoyama K, Arakawa S, Saito M, Furusho T, Matsuura T, Ochi S. Determination of a Serum 25-Hydroxyvitamin D Reference Ranges in Japanese Adults Using Fully Automated Liquid Chromatography-Tandem Mass Spectrometry. J Nutr. 2023;153(4):1253-1264.
- Lee Y#, Wiriyasemkul P#, Kongpracha P, Moriyama S, Mills D, Kuhlbrandt W, Nagamori S. #Equal contribution. Ca2+-mediated higher-order assembly of heterodimers in amino acid transport system b0,+ biogenesis and cystinuria. Nat Commun. 2022 May 16;13, 2708.
- Sugimura K, Miyasaka M, Nakashima M, TADA N. Usefulness of three-dimensional reconstruction images of coronary computed tomography angiogram in percutaneous coronary intervention after Bentall Operation. Tex Heart Inst J 2022;49:e217601.
- Shoji T, Akiyama Y, Fujii H, Harada-Shiba M, Ishibashi Y, Ishida T, Ishigaki Y, Kabata D, Kihara Y, Kotani K, Kurisu S, Masuda D, Matoba T, Matsuki K, Matsumura T, Mori K, Nakagami T, Nakazato M, Taniuchi S, Ueno H, Yamashita S, Yoshida H, Yoshida H. Association of Kidney Function with Serum Levels of Cholesterol Absorption and Synthesis Markers: The CACHE Study CKD Analysis. J Atheroscler Thromb. 2022; 29: 1835-48.
- Matsumura T, Ishigaki Y, Nakagami T, Akiyama Y, Ishibashi Y, Ishida T, Fujii H, Harada-Shiba M, Kabata D, Kihara Y, Kotani K, Kurisu S, Masuda D, Matoba T, Matsuki K, Mori K, Nakazato M, Taniuchi S, Ueno H, Yamashita S, Yoshida H, Yoshida H, Shoji T. Relationship between Diabetes Mellitus and Serum Lathosterol and Campesterol Levels: The CACHE Study DM Analysis. J Atheroscler Thromb. 2022 Sep 29, in press.
- Morii M, Hebiguchi T, Watanabe R, Yoshino H, Mezaki Y. Cloning and characterization of cyp7a1 and cyp27a1 genes from the non-parasitic Japanese lamprey Lethenteron reissneri. Zool Sci., in press.
- Sasaki S, Shiozaki Y, Hanazaki A, Koike M, Tanifuji K, Uga M, Kawahara K, Kaneko I, Kawamoto Y, Wiriyasermkul P, Hasegawa T, Amizuka N, Miyamoto KI, Nagamori S, Kanai Y, Segawa H. Tmem174, a regulator of phosphate transporter prevents hyperphosphatemia. Sci Rep. 2022 Apr 15;12(1):6353.
- Kanda Y, Usuki K, Inagaki M, Ohta A, Ogasawara Y, Obara N, et al. Decision analysis of allogeneic bone marrow transplantation versus immunosuppressive therapy for young adult patients with aplastic anemia. Int J Hematol 2023; 117(5):660-668.
- Ouchi K, Sakuma T, Nojiri A, Kano R, Higuchi T, Yakabe H, Hasumi J, Suzuki T, Fujioka H, Ogihara A, Yoshimoto S, Igarashi T, Ojiri H, Kawai M, Matsumura Y, Yoshitake M, Kunihara T. Optimal threshold score of aortic valve calcification for identification of significant aortic stenosis on non-electrocardiographic-gated computed tomography. Eur Radiol. 2023 Feb;33(2):1243-1253.
【総 説】
- Yoshida H, Hirowatari Y, Ogura M, Harada-Shiba M. Current concept and residual issues of lipoprotein(a) determination for a cardiovascular risk factor. Eur J Clin Invest. 2022; 52(1): e13700.
- Miyasaka M, Tada N. Prosthesis-patient mismatch after transcatheter aortic valve implantation. Cardiovasc Interv Ther 2022 ;37:615-25.
【著 書】
- 中田浩二.胃術後障害.消化器疾患最新の治療 2023-2024.山本博徳,瀬戸康之,吉治仁志編集.東京:南江堂,2022.p157-60.
- 吉田博.脂質異常症の検査 他.動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版. 日本動脈硬化学会
- 吉田博.脂質・リポ蛋白.標準臨床検査医学第5版.山田俊幸,大西宏明編集.東京:医学書院,2023.p122-37.
- 吉田博.脂質異常症の診断に使われる検査値5、脂質の検査.漫画やイラストで学ぶ臨床検査.血液・尿で調べる検査結果の読み方.東京:臨床検査支援協会,2022.p18〜21.
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- 吉田博.中性脂肪蓄積心筋血管症の診療に直結するエビデンス創出研究
難治性疾患実用化研究事業 日本医療研究開発機構(AMED).FY2022.
- 吉田博.中性脂肪蓄積心筋血管症の医療水準と患者QOLの向上に資する研究
厚生労働科学研究費補助金.FY2022-2023.
- 吉田博.原発性脂質異常症に関する調査研究
厚生労働科学研究費補助金.FY2021-2023.
- 吉田博.動脈硬化性疾患(ASCVD)予防および治療を目標とし、メタボリックシンドローム・脂質異常症に対して日本食パターンを基にした生活習慣改善の周知普及
日本医学会連合領域横断的連携活動事業(TEAM 事業)助成.FY2022-2023.
- 政木隆博 (代表).肝炎ウイルスによる癌抑制性マイクロRNAの機能障害とその分子メカニズム
科学研究費補助金・基盤研究C. FY2020-2023.
- 宮坂 政紀 (代表). AIによるTAVI術前CT解析技術開発
研究活動スタート支援. FY2021-2022.
- 永森收志(代表).科学研究費助成事業 基盤研究(B)
階層的アプローチによる膜輸送体の隠されている生理的基質の解明 FY2021-2023
- 目崎喜弘(代表).科学研究費助成事業 基盤研究(C)
肝星細胞におけるレチノイン酸受容体の役割の解明と肝線維化治療への応用FY2021-2023
- Wiriyasermkul Pattama(代表).科学研究費助成事業 基盤研究(C)
高等真核生物のアミノ酸ハーモニーを司る交換輸送メカニズムの解析 FY2022-2024
- 吉田博(代表).脂肪肝関連疾患にともなう動脈硬化性心血管疾患の二次・三次予防に資するヘルスケアサービスの指針策定およびシステム開発に関する研究.
日本医療研究開発機構(AMED).FY2023-2025
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【特 許】
- 井上育代,小嶋聡一,白水美香子,津曲千恵美,松本武久,齊藤 隆,竹森利忠,松浦知和,政木隆博,三浦雅央,須藤造三.ヒトTGF-βのLAP断片に対する抗体及びその利用. JP2021/17413. 2021年.
- 古田 昭, 政木隆博. ハンナ型間質性膀胱炎の尿中バイオマーカーと新規治療法. JP2021/185694. 2021年
- 株式会社 資生堂、公立大学法人奈良県立医科大学、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所、発明者:三田真史、鈴木理香子、永森收志、パッタマ ウィリヤサムクン、ポーンパン コンプラシャ、森山理美、木村友則.D−セリン輸送調節剤及びそのスクリーニング方法、並びにD−セリン輸送体タンパク質のスクリーニング方法.WO/2021/132691. 2021年.
- 清水 知, 臼井智之, 宮崎 修, 吉田 博. コレステロール引き抜き能の測定方法.JP2023/7211591. 2023年
【 賞 】
- 吉田博.2021年度学会賞.日本栄養・食糧学会.
動脈硬化危険因子の低減に寄与する機能性食品成分とリポ蛋白の質的評価に関する研究.2021年6月.
- 越智小枝.2021年優秀論文賞.日本臨床検査医学会.
災害におけるpoint-of-care testing(POCT)の役割と課題:系統的文献レビュー.2021年9月.
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