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内視鏡部


2025年10月現在

外来担当医表 フロア案内へ 前に戻る

診療部長:池田 圭一

診療スタッフ 診療フロア
診療部長 池田 圭一
診療医員

金澤 慶典

非常勤診療医長

仲吉 隆
炭山 和毅

加藤 智弘

小林 雅邦

非常勤診療医員

多田 尚矢


診療内容・専門分野


 内視鏡部は中央診療部の内視鏡部門を担当しており、日々消化管および呼吸器の内視鏡診断・治療に従事している部門です。消化器内視鏡は外科の先生方、消化器・肝臓内科の先生方と協力体制のもとで診断、治療を行っていきます。
 食道・胃・十二指腸・大腸などの消化管疾患(癌、ポリープ、消化管出血、潰瘍、炎症性疾患など)、胆道・膵臓疾患などの消化器疾患(癌、胆石、黄疸、胆管炎・膵炎など)、呼吸器疾患を対象とし、最新の内視鏡機器(拡大内視鏡、超音波内視鏡、画像強調内視鏡NBIなど)を用いた高精度の内視鏡診断、高次内視鏡治療を行っています。2026年竣工の新病院では消化器内視鏡センターとしてこの3科のより緊密な連携体制のもとですべての消化器疾患に対応していきます。


特色


「安全で確実、苦しくない内視鏡」をモットーに、関係各科(内科・外科・放射線部・病理部など)と緊密に連携しながら内視鏡診療を行っています。

すべての内視鏡検査・治療は、鎮静剤・鎮痛剤を用いた意識下鎮静法を基本に施行しており、現在日本で実施可能な最先端の高次内視鏡治療を積極的に実施しています。

早期消化管癌(食道癌、胃癌、大腸癌など)の根治的な内視鏡的切除術(ESD/EMR)、胆管結石に対する内視鏡的結石除去術、閉塞性黄疸に対する内視鏡的ドレナージ術、仮性嚢胞に対する超音波内視鏡下ドレナージ術、消化管狭窄に対する内視鏡的拡張術およびステント挿入術、経皮的胃瘻造設術(PEG)、消化性潰瘍や食道静脈瘤などからの消化管出血に対する内視鏡的止血術などを実施しています。

当科では関係各科と連携し、内視鏡的切除術に熟練した内視鏡専門医による治療を、的確な術前の内視鏡診断に基づいて実施しています。また、AI画像診断技術を用いた最新の内視鏡検査を本院と連携して実施するなど、より良い内視鏡技術を提供できるように、革新的な新規技術についても、臨床研究を通して、積極的に導入をしています。

更に、内視鏡画像診断だけではなく、炎症や腫瘍、消化管運動機能障害を伴う、多くの消化器疾患を有する患者さんに対して、体液(便・唾液・尿・汗)や、本来、検査・治療の過程で廃棄される消化管内容液 (唾液・胃液・十二指腸液・胆汁・膵液・腸液・便汁) を対象に細菌叢の解析を行い、疾病や病勢との関連性を検討する臨床研究も行っています。

胆膵内視鏡は当科が最も力を入れている分野であり、胆道鏡を用いた直接生検による胆膵疾患精査(図1)や従来は困難であった術後のERCPにもダブルバルーン小腸鏡を用いて積極的に施行しています。外科、消化器・肝臓内科との緊密な連携のもと合同チームで診療にあたっており、内視鏡学会認定指導施設、胆道学会認定指導施設として常に高いレベルの診療が行えるような診療体制を整えています。



主な医療機器・設備


内視鏡システム

オリンパス社製 EVIS X1

1台

オリンパス社製 EVIS EXERA 5台

富士フィルム社製 ELUXEO VP-7000

1台
超音波観測装置
オリンパス社製 EU-ME1 2台

オリンパス社製 EU-ME2

1台

高周波装置

エルベ社製 VIO3

1台

エルベ社製 VIO-300D

2台

エルベ社製 VIO-200S

1台

オリンパス社製 ESG-100

1台


診療実績(2024年度)

★総内視鏡件数 7,626件


1) 内視鏡検査内訳

上部消化管(食道・胃・十二指腸)内視鏡検査 3,929件
下部(大腸・直腸)消化管内視鏡検査 2,939件
上部消化管NBI拡大観察及び超音波内視鏡 343件
下部拡大観察及び消化管超音波内視鏡 292件
胆膵(膵臓・胆嚢・胆管)超音波内視鏡 211件

2) 内視鏡治療内訳
[上部消化管(食道・胃・十二指腸)領域]

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD、EMR)
内視鏡的食道静脈瘤硬化療法(EVL+EIS)
内視鏡的上部消化管出血止血術
81件
32件
186件
内視鏡的胃瘻造設術(PEG)・PEG交換 25件

[下部消化管(大腸・直腸)領域]

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD) 69件
内視鏡的粘膜切除術(EMR) 336件

[膵・胆道系(膵臓・胆嚢・胆管)領域]

ERCP関連手技(内視鏡的ドレナージ、内視鏡的結石除去術など) 570件
超音波内視鏡下穿刺吸引術(EUS-FNAB) 66件

 

[呼吸器領域]

気管支鏡 175件

 

 

 

先進医療・臨床研究等の実績

(1) 胃GISTに対する単孔式腹腔鏡補助による内視鏡的全層切除術(EFTR)
(2) 内視鏡下咽喉頭手術(ELPS)
(3) 小腸からの消化管出血が疑われる患者に対する新型カプセル内視鏡の有効性に関する研究
(4) 上部消化管用カプセル内視鏡システムの医学的有効性、安全性に関する研究
(5) 大腸内視鏡検査における内視鏡診断支援システムの有用性の検討 −多施設共同研究−
(6) 消化器疾患における炎症・発癌・機能障害と細菌叢との関連性に関する研究 −多施設共同研究−


専門外来・内視鏡健診


 内視鏡検査・治療は月曜日〜土曜日毎日行っています。
中央診療部門のため、内視鏡部の専門外来は設置していません。消化器・肝臓内科、外科を受診していただき、内視鏡検査・治療の予約を行います。胃カメラが苦手な方、大腸カメラで痛い思いをされた方は、その旨を事前にお申し出ください。できるだけ苦痛のない方法を工夫させていただきます。上部消化管内視鏡(いわゆる胃カメラ)に限っては、かかりつけ医師から医療連携室を介して、FAXによる予約紹介システム(二人主治医制)を実施しています。

胃がん検診、大腸がん検診も行っております。ご希望の方は医療連携室までご連絡ください。


スタッフ紹介


  医師名 専門領域 資 格
診療部長 池田 圭一 消化器内視鏡診断・治療全般
胆膵領域の内視鏡診断・治療、超音波内視鏡
内科学会 認定内科医
消化器内視鏡学会 指導医
化器内視鏡学会 社団評議員
消化管学会 胃腸科認定医
胆道学会 指導医(内視鏡治療)
カプセル内視鏡学会 指導医
診療医長 金澤 慶典 消化器内視鏡診断・治療全般
胆膵領域の内視鏡診断・治療、超音波内視鏡
内科学会 認定内科医

救急・時間外診療の対応


 時間外の緊急内視鏡に関しては、24時間365日対応できるよう、オンコール体制を整えています。外科の先生方、消化器・肝臓内科の先生方と協力体制のもとで診断、治療を行っていきます。
 対象疾患は、吐血(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、食道胃静脈瘤など)、下血(虚血性腸炎、直腸潰瘍、ポリープ切除後出血など)、消化管異物(魚骨、PTPなど)、閉塞性黄疸などです。閉塞性大腸癌に対する緊急ステント挿入も行っています。それぞれ緊急性があると判断された場合は、救急部を介して緊急内視鏡ができるよう当直医師やオンコール医師が待機しています。


関連リンク


東京慈恵会医科大学 内視鏡医学講座
http://www.jikei-endoscopy.com/