

■ 泌尿器科領域の腫瘍
泌尿器科が扱う腫瘍には、腎がん、副腎腫瘍(良性のものがほとんどです)、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣(睾丸)がんなどがあります。いずれの腫瘍に対しても質の高いスタンダードな手術を提供いたします。手術以外の治療法には抗がん剤治療、放射線治療があります。抗がん剤治療は基本的には入院治療でおこなっておりますが、一部のがんに対しましては外来通院での治療が可能です。放射線治療は当院ではおこなっておりませんので、慈恵医大本院あるいは慈恵医大柏病院など患者さまがおかかりになりやすい病院をご紹介いたします。前立腺がんに対する小線源治療と腹腔鏡治療は当院ではおこなっておりませんので、これらの適応がありご希望の方は慈恵医大本院をご紹介いたします。

■ 前立腺肥大症
近年、前立腺肥大症にたいする優れたお薬が発売され、手術を必要とする方は少なくなってまいりました。しかし、お薬の治療でも効果のない方にはやはり手術が必要となります。前立腺肥大症に対する手術は現在お腹を切る開腹手術はほとんどおこなわれなくなり、全国的には経尿道的前立腺切除術という内視鏡を使い電気メスで前立腺の内側を取り除く方法が一般的におこなわれています。当科ではさらにからだにやさしい前立腺レーザー手術をおこなっております。このレーザー治療は比較的小さめの前立腺肥大症に適しており、従来の電気メスによる治療に比べはるかに安全で、しかも手術のあとの回復が早いことが特徴です。

■ MIST(ミニマルインベーシブサージカルセラピー)
低侵襲外科治療の一種。薬物療法と従来の手術療法の中間に位置づけられ、患者さんの負担を軽減しつつ治療効果を維持する方法です。経尿道的水蒸気治療(WAVE治療)や経尿道的前立腺吊り上げ術(UroLift)

■ 尿路結石
尿路結石は日本人の10人に1人が一生涯にかかるといわれるありふれた病気です。通常腎臓でつくられ、尿管へと降りてくると激しい痛みを生じます。通常4mm以下の小さな結石は自然に体外に出ますが、それ以上の結石は容易に体外に出ないことが多くなります。腎臓と尿管の結石に対しまずおこなわれる治療は衝撃波によって結石を壊す治療です。当院では原則的に入院はせず日帰りでこの衝撃波による治療をおこないます。体外衝撃波の治療効果は85%程度で、どうしても無効の方が15%ほどいらっしゃいます。当院ではこのような方に対して内視鏡による治療をおこなっております。

■ 尿路感染症 膀胱炎
膀胱炎は女性に多く、ありふれた病気です。かかりつけのホームドクターで抗菌薬を処方してもらうだけで簡単に治るものですが、これが繰り返しかかる方の一部にがんや結石などほかの病気が原因となることがあります。このような場合には是非当科にご相談いただくことをおすすめします。また、男性は基本的には膀胱炎をおこしません。男性の膀胱炎はがんや結石などの病気がもとで起こることがほとんどですので、男性の方で膀胱炎をおこされたときには、これらの病気があるかどうかを確認していただくためにも当科にお越しいただくことをお勧めします。

■ 尿路感染症 慢性前立腺炎
慢性前立腺炎は会陰部(睾丸と肛門の間)、睾丸、下腹部の鈍痛があり、排尿時の不快感や射精時の痛みなど様々な症状をおこす病気です。日本人の6%がこのような症状を経験したことがあるといったデータもあります。抗菌薬をはじめとする治療がなかなか効かず、あちこちの病院を点々とする方もかなりいらっしゃいます。今のところ決定的な治療法がないからです。当科ではこのような方のためのコンサルテーションをおこなっております。

■ 難治性過活動膀胱
過活動膀胱とは尿意切迫感 (突然生じる、排尿を後回しにする事が困難な異常な感覚) を主症状とし、頻尿や尿失禁を伴う病態です。日本における過活動膀胱の有病率は、40歳以上の成人で約13.8%(男性16.6%、女性11.0%)と推定され、年齢とともに有病率は上昇し、加齢とともにQOL(生活の質)が低下する要因となっています。お薬による治療が第一選択となり非常に有効です。3か月以上の治療での症状の改善がない方やお薬の副作用で治療が続けられない方が難治性過活動膀胱とされ、「ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法」のよい適応となるので、お悩みの方は一度お越しいただくことをおすすめします。
https://www.jikei.ac.jp/hospital/katsushika/public/pdf/0064.pdf

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