診療部長の挨拶

当科はこれまで、パーキンソン病をはじめとする神経変性疾患の診療を数多く担ってきました。とりわけ自律神経障害の診療においては長年の経験と専門性を有しており、起立性低血圧や自律神経機能障害など、神経変性疾患に伴う多様な症状に対して包括的な診療を行っています。さらに, 2026年1月の新病院開院にあわせて脳神経・脳卒中センターを開設し、超急性期脳卒中診療の体制を大きく強化しました。当センターでは 「脳卒中医療を“迷わせない”、地域に根ざしたSCU」 を理念に掲げ、脳卒中ケアユニット(SCU)を中心に迅速な診断と治療を行っています。神経超音波検査やMRIなどの画像診断を速やかに実施し、血栓溶解療法や機械的血栓回収療法などの再灌流療法を含めた集学的治療を提供しています。また、脳神経外科とも密接に連携し、急性期から回復期へとつながる切れ目のない医療体制を整えています。このように当科では、神経変性疾患をはじめとする慢性神経疾患の専門診療と、脳卒中の超急性期医療の双方を担いながら、脳神経内科領域の幅広い疾患に対応しています。地域の医療機関とも連携し、患者さんが安心して医療を受けられる体制づくりを大切にしています。これからも地域に信頼される脳神経医療の拠点として、質の高い診療の提供に努めてまいります。

診療内容並びに特色

当科では、急性期脳卒中から慢性神経疾患まで、脳神経内科領域の幅広い疾患に対応しています。2026年1月5日の新病院開院にあわせて脳神経・脳卒中センターが設置され、脳卒中ケアユニット(SCU)を中心とした急性期脳卒中診療体制が整備されました。SCUでは神経超音波検査や造影CT検査などの画像検査を迅速に実施し、血栓溶解療法や機械的血栓回収療法などの再灌流療法を含む集学的治療を行っています。脳神経外科とも密接に連携し、超急性期から急性期にかけての専門的診療を提供しています。開院後2か月の時点でSCU利用率は90%を超え、SCU平均滞在日数は約5日となっています。
神経変性疾患の診療では、パーキンソン病およびパーキンソン病関連疾患を中心に、長期的な経過を見据えた診療を行っています。運動症状のみならず、自律神経症状や認知機能障害など多面的な症状を評価し、患者さんの生活背景を踏まえた包括的な治療と生活支援を重視しています。神経免疫疾患では、ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)、脊髄炎などの炎症性神経疾患に対して、免疫学的評価と適切な治療を行っています。急性期治療からその後の経過観察まで、専門的な管理を行っています。
また、神経筋疾患としては、末梢神経障害や炎症性筋疾患などの診療にも対応しています。電気生理学的検査や画像検査などを組み合わせながら、病態の評価と治療方針の決定を行っています。
令和6年度の診療実績では、外来患者数は一日平均約35名、入院患者数は一日平均約15名で、年間入院患者数は204名でした。入院患者の内訳は、脳血管障害が約35%、パーキンソン病関連疾患などの神経変性疾患が約30%、ギラン・バレー症候群や筋炎などの神経・筋疾患が約20%、脊髄炎や脳炎などの感染性疾患が約4%となっています。
外来診療は基本予約制で行っています。初診の患者さんはかかりつけ医療機関を通じて医療連携室へご連絡いただくことで事前予約が可能です。病棟診療は常勤医師を中心に、レジデントおよび研修医が加わる体制で担当しています。毎週木曜日午前にはカンファレンスと病棟回診を実施し、診療内容の共有と教育を兼ねたチーム医療を行っています。
新病院開院後2か月間における当センターの再灌流療法の実績は、血栓溶解療法5件、機械的血栓回収療法5件でした。
今後も地域医療機関との連携を強化しながら、急性期から慢性期まで切れ目のない神経医療の提供を目指しています。

脳神経内科診療実績
| |
2021年 |
2022年 |
2023年 |
2024年 |
2025年 |
| 外来患者数・初診 |
637 |
736 |
798 |
728 |
821 |
| 外来患者数・再診 |
8,352 |
8,675 |
8,545 |
8,027 |
8,226 |
| 外来患者数・累計 |
8,989 |
9,411 |
9,343 |
8,755 |
9,047 |
| 入院患者数 |
158 |
197 |
225 |
183 |
219 |
| 退院患者数 |
148 |
176 |
209 |
171 |
209 |
| 紹介率 |
65.5 |
68.7 |
84.9 |
76.1 |
85.3 |
外来担当医表

西部医療センター 脳神経内科 外来担当医表
お知らせ

診療部長 仙石錬平のベストドクター選出のお知らせ
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