学校法人 慈恵大学 採用情報

初期臨床研修医

附属病院
葛飾医療センター
第三病院
柏病院

専門修得コース(レジデント)

医師公募情報

職員採用情報

お問い合せ サイトマップ トップページ

各診療科プログラム
麻酔科
前に戻る
■専門修得コース(レジデント)募集案内
プログラムの目的と特徴
■プログラム責任者:上園 晶一
 東京慈恵会医科大学麻酔科では、プロ意識を持った麻酔専門医を育成することを目標にした教育プログラムを、前期臨床研修(2年)を終了した方を対象に用意しています。 「患者の周術期医療にチームの一員として積極的に参加し、患者や外科医へのサービスを向上させる」という意識を持ち、自分の仕事にプライドや尊厳を感じることのできる麻酔科専門医を育成することが、専門医研修の最大の目標です。以下に、東京慈恵会医科大学の麻酔科レジデントプログラムの概略を記載します。
麻酔科のミッションステートメント
 麻酔科学の進歩に伴い、麻酔科医の役割は近年大きく変わってきています。 単純に「手術中の痛みや意識をとること」から発展して、現在の麻酔科学は、「外部からのさまざまな侵襲(例えば手術や痛み、感染)からいかに人体を防御するか」、あるいは「侵襲に対する人体の反応をどう制御するか」を扱う学問へと変わってきました。その実践の場として、手術室の麻酔、集中治療、ペインクリニックなどが存在します。これらはすべて病院の中央部門システムであり、その充実こそが病院で行われる医療の質を高めるための必要条件です。その意味では、手術室・ICU・ペインクリニックに関与している麻酔科が、医療の発展のために果たすべき役割は決して小さくありません。
  このような理念のもとに、東京慈恵会医科大学麻酔科は、以下のことを目標にしています。

1. 患者や外科医の満足度が高い、質の高い周術期医療を提供します。
2. 高度先進医療やハイリスク患者のケアに不可欠なチーム医療において、必要不可欠な役割を果たします。
3. 診断と治療の両方を兼ね備えた、痛みに対する包括的治療を提供します。
4. プロ意識 (professionalism) をもった麻酔科医・ペインクリニシャン・集中治療医を育成します。
5. 麻酔科学領域の発展に、少しでも貢献できるような臨床研究・基礎研究を行います。
6. 学会活動やさまざまな啓蒙活動を通して、麻酔科医の社会的地位の向上を目指します。
教育理念
  東京慈恵会医科大学麻酔科では、プロ意識を持った麻酔専門医を育成することを目標にした教育プログラムを、前期臨床研修(2年)を終了した方を対象に用意しています。
麻酔科医のプロ意識とは、
1. 医者としてのモラルを保つ
2. 麻酔専門医にふさわしい麻酔の技量と知識を持つ
3. チーム医療の一員としての自覚を持ち、それにふさわしい行動をとる
4. 患者の心情に理解を示し、患者の利益を最大限考慮した医療を行える
ことと当科では考えています。

したがって、「患者の周術期医療にチームの一員として積極的に参加し、患者や外科医へのサービスを向上させる」という意識を持ち、自分の仕事にプライドや尊厳を感じることのできる麻酔専門医を育成することが、専門医研修の最大の目標です。そのために、麻酔科の後期研修期間を3年とさだめ、その間は、本院と分院をローテーションしながら研修を積むようにし、外部の関連病院への出向は原則行わないようにしています。教育を受ける間、研修医は、仕事はきついかもしれませんが、その代わりに良い教育を受ける権利を有しています。

その要望に答えるべく、当科では、日常業務のなかでの教育のほかに、内外の講師を招いての講義、合併症検討会、リスクマネジメントを定期的に開催しています。また、学外でのワークショップに参加するさいにはその費用を負担しています。
到達目標
日本麻酔科学会は、最近、認定制度を一新し、麻酔科認定医、麻酔科専門医、麻酔科指導医という3段階の資格を設定しました。
詳しい資格認定については、日本麻酔学会の規則を参照するとして、この資格をもとに、東京慈恵会医科大学麻酔科では、以下の目標を資格ごとにおおまかに設定しています。

1. 麻酔科認定医
ASA PSIまたはIIの患者の全身麻酔、ならびに硬膜外麻酔、脊髄くも膜下麻酔を1人で管理できる。
2. 麻酔科専門医
すべての患者の術前評価ができる。患者の重症度に応じて全身麻酔を施行できる。術後管理の要点を述べることが出来る。肺動脈カテーテル、分離肺換気、ファイバー挿管、ACLSを1人で管理できる。
3. 麻酔科指導医
術前評価についてコンサルタントのレベルで助言できる。自分の専門分野については、専門知識や高度の技量を提供できる。経食道エコー、さまざまな末梢神経ブロック、さまざまな挿管技術を1人で行え、かつ他人に教えることができる。
 
ローテーション
  1年目は、本院の手術室で麻酔担当医として研修します(12ヶ月)。 残りの2年間で、本院ICU(3ヶ月)、ペインクリニック(2ヶ月)、本院手術室(7ヶ月)、柏病院(6ヶ月)、青戸病院か第3病院のどちらか(6ヶ月)をローテーションします。各部署での研修内容は以下のようになっています。

【本院手術室】
本院で行われる多種多様な手術症例をもとに、麻酔認定医の取得とその次のステップである麻酔専門医取得の準備となる研修を行います。1年目後半より心臓麻酔研修を開始し、より高度な麻酔法・麻酔技術を習得します。認定医取得後は、上級医の待機・監督のもと、責任日当直を行い、独立して働くこともあります。さらに、重症患者の術前コンサルテーション業務にも携わりコーディネーターとしての能力を獲得できるようにします。

【本院ICU】
ICUの診療は、急性疾患の治療の根幹をなします。このローテーションの間は、レジデントはICUに入室するすべての患者を、上級医・受け持ちの主治医とともに担当します。朝のプレゼンテーション、カルテ記載、指示書き、処置、サインアップ回診などを毎日こなすことで、ICUのルーチンを理解します。週に1-2回当直がありますが、原則、翌日は軽いルーチンが終われば日常業務から開放されます。

【本院ペインクリニック】
痛みの治療に最も重要なことは、正確な診断と、診断に基づいた適切な治療方針を策定することです。レジデント研修中における2ヶ月のローテーションでは、慢性疼痛の診断・治療に必要な以下の知識・技術の習得を目的とします。
1. よく診る病態の診断法・治療方針の理解(神経障害性疼痛、筋筋膜性疼痛、頭痛など)
2. 良く用いる治療法の習得(基礎的な運動療法、基礎的な鎮痛薬・鎮痛補助薬、基礎的な心理療法)
3. 良く用いる神経ブロック療法の習得(星状神経節ブロック、浅頚神経叢ブロック、仙骨硬膜外ブロックなど)

【葛飾医療センター】
半年間のローテーションで、日本麻酔科学会の教育ガイドラインに基づき、麻酔科専門医・に必要な基本手技、知識を身につける事はもちろん、積極的に臨床研究に参加し、学会発表を行い、論文執筆してもらうことを予定しています。

【第三病院】
市中の中規模病院に相当します。年間麻酔症例数は2000件程度です。ここでのローテーションの間では、レジデントは自分で麻酔を担当するほか、初期研修医を指導しながら麻酔を担当することも行います。

【柏病院】
柏市の救急指定病院であり、救急患者の手術が多いのが一番の特徴です。本院ではほとんど経験することもない外傷の症例なども多く、レジデントも相当忙しく働くことになります。
 
専門医修得後の進路
レジデント研修が終了すると、麻酔専門医試験を受験できる資格が取れます。その後の進路は、基本的に本人に任されますが、当科としては、各人が自分の興味に従ってサブスペシャリティ研修を積み、麻酔科医として上のレベルを目指して欲しいと思います。 進路の選択としては、大学院(臨床系、基礎系)進学、国内留学、海外留学、関連病院への出向などがあります。また、ジュニアスタッフとして大学で臨床を続けながら、臨床研究や基礎研究で学位取得を目指すことも可能です。そのほかにも、ICUやペインクリニックの専門医取得を目標にした上級研修も可能です。
 
 
東京慈恵会医科大学麻酔科のレジデント教育の特徴
列挙すると以下のようにまとめることができます。
1. 専門医をとるまでの3年間のプログラムが、目標と体制の面で明確である。
2. その3年間はすべて大学のなかで教育を受け、関連病院への出向はない。
3. 教育を受ける権利を明確にし、教育の機会を保障している。
4. ローテーションを通じて、異なる環境下で多様な症例を経験できる。
5. ICUやペインクリニックのローテーションを組み込み、バランスの取れたオールラウンド麻酔科医の養成を可能にしている。
6. 専門医取得後の進路は本人が決めるものであると明言し、医局による強制を否定している。
7. 専門医取得後も引き続き、希望に応じて上級研修の機会を用意できる。
 
 
関連ホームページ
  本院 麻酔部
  麻酔科学講座ホームページ
 

top
copyright(c) 2004 The Jikei University. All right reserved.