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結核病棟について
患者の皆さまへ 結核患者さんをご紹介いただく医療機関のみなさまへ

患者のみなさまへ

1.結核病棟について結核(多くは肺結核)の治療のための病棟です。 結核菌は咳(せき)とともに痰(たん)のしぶきが飛沫核といって極々小さな粒子になって空気中を長時間漂い、他人へ感染を起こすことが問題になります。このため、結核病棟では独立した陰圧空調を完備しており、他の区域に結核菌が漏れ出さないようになっています。排気口にも特殊なフィルターが使用されています。
2.入院適応について結核菌を他人へ感染させてしまう可能性の高いかたが入院の適応です。
具体的には、喀痰塗抹陽性(痰を顕微鏡でみて結核菌が確認される)のかたは入院が必要となります(勧告入院)。
塗抹陰性のかたは原則的には外来での治療が可能ですが、他人への感染のリスクが高いかた(他の病気のために入院中で、抵抗力の低いかたがそばにいる場合など)、合併する他のご病気に対して入院治療が必要な方、結核治療に伴う副作用などにより入院にて調整が必要なかた、などは喀痰塗抹陰性でも入院が必要になることもあります。
3.治療について基本的には内服で治療します。薬剤耐性を防ぐため、医療基準に沿って3〜4種類の薬を使用します。
治療期間は標準6(〜9)ヶ月ですが、個々の病状、合併症、薬剤耐性、副作用などによって長くなることがあります。多剤耐性結核の場合は治療がかなり困難で、外科治療などを行うこともあります。そのような場合には他の施設へ紹介して治療を依頼することもあります。 耐性化を防ぐためには、決められた量の薬を決められた期間きちんと服用することが最も大切です。入院中はもとより、退院後も内服の指示を守りましょう。
4.入院期間について他人への感染性がほぼなくなった場合、退院できます。基本的には喀痰塗抹陰性を複数回確認することが条件となりますが、個々の病状によって大きく変わってきます。
2007年結核予防会の統計では入院期間の平均は4ヶ月程度ですが、基礎疾患がなく薬剤耐性もない方ではさらに短い場合があります。
5.入院生活について空床状況にもよりますが、入院初期の感染力が強い期間は個室での管理が原則です。 ある程度たって治療が順調であれば大部屋へ移っていただくことになります。
治療上の観点から病室の移室がございますので、ご理解くださいますようお願い致します。
基本的には売店を含めて外出禁止ですが、一定の治療期間が経過しており病状が安定していれば院内敷地内の庭の散歩等に参加できます。
6.治療費について結核治療には感染症法による公費負担制度があります。喀痰塗抹陽性のかたは治療費のほぼすべて、陰性のかたでも一部が補助されますが、負担の詳細に関しては保健所・自治体などにお問い合わせください。
7.面会について面会は可能ですが、面会者のかたは感染予防のためにN95マスクという特殊なマスクを着用していただきます。マスクの購入・着用方法に関しては病棟看護師にお尋ねください。
※なお、当院の結核病棟は、15歳以下(中学生以下)の方は、ご面会を制限させていただいております。

結核患者さんをご紹介いただく医療機関のみなさまへ

 当院の結核病棟は、病棟内の独立空調換気設備の設置、個室の増設、入院生活の質の改善などを目的とした施設の全面改築工事のため一時閉鎖をしておりましたが、このたび竣工に至り、 2011年3月リニューアルして再稼働致しました。
 長期になりがちな入院生活をより安全に、より快適に過ごしていただけるための準備が整ったと考えております。

慈恵第三病院結核病棟の特徴
・指定機関: 第二種感染症指定医療機関(結核指定病院)、東京都結核緊急医療ネットワーク所属
・学会関連: 日本呼吸器学会、日本呼吸器内視鏡学会、日本感染症学会などはじめとする関連学会の専門医、指導医の常勤、日本結核病学会所属
・設置病床: 病床数:27床
一般陰圧個室5室
特別個室床(有料)1室
独立空調ゾーン個室3床
多床室2人床3室、6人床2室
・総合医療: 北多摩南部医療圏における大学附属病院の中で唯一の結核指定医療機関
合併症併存例における呼吸器内科(または感染制御部)と他診療部との併診
外科系診療部および手術部(陰圧室設置)との連携による排菌患者の手術にも対応
・感染管理: 病棟内全体の陰陽圧空調管理、特定患者の独立空調ゾーン個室管理 病棟内陰圧検査室における診断的呼吸器内視鏡検査実施
結核症と合併する結核菌以外の多剤耐性菌検出例やその他の合併する感染性疾患管理
・人工透析: 人工透析を要する結核例への対応
維持透析は血液浄化部(透析室)内陰圧隔離室で実施、CHDF等は結核病棟内で実施
・胸 腔 鏡: 結核性胸膜炎・膿胸例の胸腔鏡による診断・治療の積極的実施
1.結核患者さんの紹介について
 結核患者さんをご紹介いただく場合には、まず事前に呼吸器内科医師にご連絡ください。入院のご相談は呼吸器内科の担当医(当番制)が対応いたします。
慈恵医大第三病院03-3480-1151(代表)へまずお電話いただき、呼吸器内科結核当番医へ結核患者さんのご紹介である旨をお伝えください。
 原則として夜間・休日は対応しておりませんが、緊急を要する病態の場合は救急室までご連絡ください。
 入院の適応は、基本的には結核の確定診断(PCRやMDTなどの陽性例)、排菌の有無(喀痰塗抹陽性)にて決定します。

■ 入院適応の原則
塗抹陽性でPCR陽性の場合
ほぼ結核と確定例です。他者への感染性を有し感染症法での勧告入院の対象で、結核病棟への勧告入院が必要です。治療費の大部分に公費負担が受けられます。
塗抹陽性でPCR不明・未検の場合
結核の可能性がありますが、非結核性抗酸菌症の可能性もあります。
原則的にはPCR陽性を確認してからの入院をお願いしています。
塗抹陰性だがPCR陽性、もしくは結核を強く示唆する画像所見がある場合
この時点では入院絶対適応ではありませんが、活動性結核の可能性はあります。
繰り返しの喀痰検査で塗抹陽性になることがあります。
合併症併存例
結核治療に伴う副作用のため通院治療の困難な例、合併疾患のため入院が必要な結核患者などでは、塗抹陰性例であっても入院治療を必要とする場合があります(感染症法上は一般医療扱いとなります)。
対象年齢
当院では、呼吸器内科、感染制御部を中心に結核診療を行っております。
結核診療は高校生以上(16歳以上)を対象とさせていただいております。

■ 備考
の場合は原則入院となりますが、入院日に関しては担当医と相談の上決定となります。 の場合でも患者さんの状態が悪く、早急に入院が必要と考えられる場合には呼吸器内科の担当医へご連絡ください。
また、の場合に精査のため外来へご紹介いただく場合は、事前連絡の上、患者さんに必ずサージカルマスクの着用をしていただいた上で、診療情報提供書の表書に「結核疑い」の旨を見えやすいように記入して呼吸器内科外来へご紹介くださいますようお願い致します。

2.入院決定後

■ 患者さんへのご説明
入院に際しては、下記の事項を患者さんへお伝えくださいますようお願い致します。
  1. 活動性結核と診断されたこと。
  2. そのために結核病棟へ入院が必要であること。
  3. 感染性がなくなるまで通常1〜3ヶ月(病状によりそれ以上)の入院が必要になること。
  4. 来院時はマスク(サージカルマスク)を着用していただくこと。
■ 診療情報の連絡について
  1. 結核患者情報連絡票による事前連絡
    患者さんの病状の詳細に関してはFAXにて情報提供をお願いすることがあります。
    その際は、医療連携室ではなく、下記の結核病棟直通FAXでお願いしております。
    直通FAX番号:結核病棟(2C病棟)FAX 03-3480-2070
    別紙の「結核患者情報連絡票」をご利用ください。
  2. 添付していただきたい資料
    診療情報提供書、抗酸菌検査結果報告書のコピー、行政への発生届等提出書類のコピー、胸部X線写真の添付をお願いしております。
■ 入院時の来院手順
  1. 入院手続窓口(入退院受付)と動線
    患者さんは入院時にはマスク着用の上で、夜間口(正面玄関向かって右手)よりお入りいただき、一階「入退院受付」窓口にご来訪いただき、結核病棟へ入院予定である旨をお申し出いただくよう患者さんへお伝えください。病棟へご案内致します。 結核病棟入院のご案内・入院手続きのご案内
  2. 移動手段
    移動手段は、可能ならば公共交通機関はできるだけ避け、自家用車での移動が望ましいとされます。
■ 備考
  1. 行政への発生届
    結核発生届けは結核を診断した時点で直ちに報告することとなっていますので、当院への転院・入院前の段階で保健所への提出をお願いいたします。(当院へはコピーを持参)
3.退院後の継続医療について

退院基準を満たし外来治療(一般医療)可能となった場合、ご紹介元の医療機関での治療継続をお願いすることがあります。また、ADL不良などで自立生活困難な場合も原則的には感染性がなくなった時点で紹介元の医療機関への転院をお願いしております。ご理解・ご協力をお願い致します。
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