診療内容・専門分野

葛飾医療センター整形外科では、整形外科は骨折などの外傷、脊椎や四肢の変性疾患の手術治療を扱っています。
各医師が東京慈恵会医科大学整形外科学講座でそれぞれの専門診療・研究班に所属して研修を受け、また、常日頃から自己研鑽を積んでいます。整形外科疾患の部位に応じて、専門の医師が手術を含めた診療にあたるように心がけ、治療成績の向上を図っています。
大学病院、そして地域の基幹病院としての機能を果たすために、精密検査や手術が必要な患者様を中心に診療しています。
また、足の外科、脊椎脊髄,膝関節外科についてはさらに専門的に診療しており、その他の疾患については新橋の慈恵医大附属病院や他の分院とも連携して診療いたします。

受診する患者様へのお願い

初診の際には、できるだけお近くの整形外科からFAXで予約をするか、紹介状を持参してください。
紹介状のない方、あるいは紹介状を持参されていてもFAX予約を取られていない方は、初再診担当医師が診察いたしますが、予約患者様と紹介状をお持ちの患者様を優先いたしますので、待ち時間が長くなります。
また、診断がついて治療方針が定まった方は、厚生労働省の指針に従い、一般医療機関で対応が可能な整形外科疾患については、当院の他科かかりつけ患者様であっても近隣の病院へ積極的に紹介しています。これは大学病院としての役割を果たし、高度な医療を提供し続けるために必要なことですので、ご了承ください。
葛飾医療センターでは2人主治医制(かかりつけ医&葛飾医療センター担当医)を積極的に導入しています。
これは初期治療や日頃の健康管理、慢性疾患の治療(整形外科においては痛み止めの処方や注射、骨粗鬆症治療など)については近隣のかかりつけ医で行っていただき、代わりに高度かつ専門的な検査や手術を要する疾患病態については当院で受け持つシステムのことです。

特色

整形外科一般の疾患、外傷に広く対応しています。
また、足の外科、脊椎脊髄,膝関節外科についてはさらに専門的に診療しており、特殊な疾患については新橋の慈恵医大附属病院や他の分院とも連携して診療いたします。

患者数・症例数・生検数・手術数・治療成績等

患者数・在院日数・手術件数(過去6年分)

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2017年 1月-12月 |
2018年 1月-12月 |
2019年 |
2020年 |
2021年 |
2022年 |
外来患者数(人) |
16,377 |
17,092 |
17,533 |
15,289 |
15,521 |
15,455 |
初診患者数(人) |
2,671 |
2,663 |
2,577 |
2,050 |
1,790 |
1,875 |
新入院患者数(人) |
675 |
662 |
668 |
594 |
590 |
581 |
平均在院日数(日) |
16.8 |
18.7 |
18.7 |
17.0 |
17.9 |
19.2 |
手術件数 |
672 |
634 |
632 |
576 |
543 |
566 |

専門外来

・足の外科:(担当:窪田 誠、福島 隆弘)
足の疾患を専門的に診療する医療機関は限られておりますが、当科では小児疾患から成人の疾患まで広く対応しております。
毎週木曜日午後、火曜日の1、3、5週、土曜日の第4週に外来診療しております。 (診察日は都合により変更、休診となる場合がありますので、お問い合わせください。)
義肢装具士も待機しておりますので、装具や靴による治療も迅速に対応できます。
〈対象疾患例〉
外反母趾 強剛母趾 リウマチによる足部変形 扁平足 後脛骨筋腱機能不全 足部の外傷 変形性足関節症 距骨壊死 足関節の外傷 距骨骨軟骨損傷 スポーツ外傷 モートン病 内反足
有痛性外脛骨
など
※詳細は慈恵医大形外科学講座のホームページ 足の関節診療班のページをご覧ください。
一般社団法人日本足の外科学会のホームページもご参照ください。
・脊椎脊髄(担当:井上 雄)
脊椎の疾患に幅広く対応いたします。
画像検査では、レントゲン撮影のほかCT、MRI、トモシンセスなどにより精度の高い診断を行っています。
脊椎由来の痛みやしびれに対しては、薬物療法や神経ブロックなどの保存療法を(主にかかりつけ医で)十分に行っても症状が改善しない場合、手術治療も検討します。
当科の特徴としては、高血圧症や脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病(血液透析含)などの内科的合併症を有した患者様に対しても大学病院の利点を生かし、内科各科と連携を行い、安全確実に手術を行うことにあります。
また、脊椎内視鏡手術やカテーテル治療、椎間板ヘルニアに対する椎間板内酵素注入療法をはじめとした低侵襲手術も積極的に行っております。
実施している主な低侵襲手術
〈対象疾患例〉
腰椎椎間板ヘルニア 腰部脊柱管狭窄症 頚椎症性脊髄症 頚椎後縦靭帯骨化症など
首や腰の痛み、手足のしびれでお困りの方へ
主な症状 http://www.jssr.gr.jp/general/sick/
主な疾患 http://www.jssr.gr.jp/general/sick/disease.html
主な治療法 http://www.jssr.gr.jp/general/sick/treat.html
・膝関節(担当:山中 章貴、井ノ上 裕彬)
小児から成人、高齢者まで膝関節の疾患、外傷の診療および手術を幅広く行っています。
変形性膝関節症に対する手術は、人工膝関節置換術(TKA)を中心に、症例に応じて、人工膝関節単顆置換術 (UKA)、高位脛骨骨切り術(HTO)などを行っております。
また、前十字靱帯再建術や関節鏡下半月板切除術・縫合術などの関節鏡を用いた手術にも積極的に取り組んでおります。
〈対象疾患例〉
変形性膝関節症(OA) 特発性骨壊死 膝関節周辺骨折・脱臼 反復性膝蓋骨脱臼 膝蓋骨亜脱臼症候群 半月板損傷や前十字靱帯断裂などのスポーツ外傷 など
※詳細は慈恵医大形外科学講座のホームページ 膝関節診療班のページをご覧下さい。
主な医療機器・設備

検査機器としてはMRI、CT(3D)スキャン、骨密度測定装置(DXA)、トモシンセシスなど、手術支援機器として2方向イメージインテンシファイアー、内視鏡手術器具、内視鏡手術用ハイビジョンモニター、脊髄誘発電位を用いての脊髄モニタリング装置、術中超音波装置、高性能手術用顕微鏡などを備えています。

救急、時間外診療の対応

救急外来にて救急部が随時対応し、必要に応じて整形外科が診察いたします。
大学病院、そして地域の基幹病院としての機能を果たすために、入院や手術が必要となるような方の受け入れを優先しております。
軽症の方は救急診療のご案内(葛飾区医師会)へのリンクの情報も参考になさってください。
手術日や重症患者の診察時にはすぐに対応することが困難な場合があります。
救急以外の時間外診療は行っておりません。
かかりつけ医(ホームドクター)について

大学病院は、高度先端医療を担う特定機能病院として整備されています。より高度な医療を提供するためには、何でも気軽に相談できる「かかりつけ医(ホームドクター)と協力し、役割を分担して診療を進めていかねばなりません(病診連携)。
「かかりつけ医」は、普段の生活を含め、患者さんのことを最もよく知っており、普段と違ったところがあればすぐに気付き、適切な検査や治療を行い、もし専門的な検査や治療が必要と判断された場合は、適格な専門医へ紹介することが出来ます。
大学病院は「かかりつけ医」と連携することで、より良い医療をスムーズに提供することができます。「かかりつけ医」が決まっていない方は、ご近所の“心安い行きつけのお医者さん”の中から選ばれるのがよいと思います。

関連リンク

慈恵医大整形外科学教室
日本整形外科学会
日本足の外科学会
日本脊椎脊髄病外科学会
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