診療内容・専門分野

当科の医師は耳鼻咽喉・頭頸部外科全般の診療に従事し、外来診療は午前中の受付のみとなっています。明確な専門外来は設けておりません。午後の外来は急患対応と時間を必要する処置、検査や外来手術を予約された患者さんへの診察と説明を行う予約外来としています。
火・水・金・土曜は、初診および予約外の担当医1名と、他2〜3名は予約外来を行っています。月・木曜は手術日のため、原則として初診および救急の患者さんのみの診療とさせていただいています。月・木曜の外来担当医は、1〜2名で交代制です。再診の患者様は火・水・金・土曜の受診をお願いしています。土曜は手術を始めたことや出張などの関係で、再診で医師を指定することができなくなっております。再診の予約は取りますがその時いる医師が対応いたします。医師指定を希望される場合は火・水・金曜の外来予約の御利用をお願いいたします。予約外来でも急患・重症対応などで進行が遅れる場合はお待たせする場合もありますことを御了承いただければ幸いです。
急患の入院については、ベッドの空き状況が許せば可能な限り積極的に対応させていただきます。
なお、外来点滴室がないので原則外来通院点滴加療は行っておりません。

特色

慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻内手術、鼻中隔弯曲矯正術、眼窩吹き抜け骨折、鼻副鼻腔良性腫瘍などの症例数が多く、鼻に関する手術治療は当科の得意分野といえます。その他、成人の慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃摘出術、唾液腺 (耳下腺・顎下腺、舌下腺)、甲状腺腫瘍などに対する頸部手術、声帯ポリープ・ポリープ様声帯に対する顕微鏡下喉頭微細手術、小児疾患に対する手術 (アデノイド切除術・口蓋扁桃摘出術・鼓膜換気チューブ留置術など) も多くおこなっています。また他科の依頼に応じて、気管切開術、リンパ節生検についても多くおこなっています。
外来診療においては、あらゆる疾患に対応しますが、耳科手術、小児先天性難聴や嗅覚の精査をはじめとした専門性の高い分野でそれに特化した医師が配属されていない場合は、本院やその他施設と連携して診療をおこなっています。
悪性疾患に関しては当院のみで対応できる内容が疾患・進行度によって異なるため、適宜判断させていただきます。具体的には切除のみで完結できる再建の必要のない手術や放射線治療は行えますが、再建の必要な手術や抗悪性腫瘍薬(分子標的薬・免疫療法なども含む)を使用する治療については行っていないため本院や柏病院と連携して対応します。また、希望があればその他の該当施設へ紹介も行います。なお、当院には緩和ケア病棟はございません。
睡眠時無呼吸に対しては精神神経科と共同で終夜PSG検査やCPAP治療も行っております。様々な要因や患者様の希望内容により、当院で対応が難しい場合は睡眠センターや睡眠クリニックなどに紹介など行っております。

患者数・症例数・生検数・手術数・治療成績等

2023年4月〜2024年3月実績
外来患者数 |
1日平均患者数65名 年間患者数18,908名 初診患者数3,266名/年 紹介患者数2,107名/年 |
新入院患者数 |
60名/月 1日平均入院患者数14名 |
手術件数 |
1,322件(のべ件数) |

手術件数(主なもの)

術 式 |
症例数 |
内視鏡下鼻内副鼻腔手術 |
218例 |
鼻中隔矯正術 |
118例 |
下鼻甲介切除術 |
189例 |
鼻副鼻腔腫瘍摘出術 |
5例 |
鼻腔粘膜焼灼術 |
159例 |
後鼻神経切断術 |
3例 |
鼓室形成術 |
1例 |
顕微鏡下喉頭微細手術 |
7例 |
アデノイド・口蓋扁桃摘出術 |
277例 |
鼓膜換気チューブ留置術 |
57例 |
唾液腺腫瘍摘出術 |
25例 |
側頸嚢胞・正中頸嚢胞摘出術 |
2例 |
過長茎状突起切除術 |
1例 |
甲状腺手術 |
20例(うち悪性腫瘍9例) |
副甲状腺腫瘍摘出術 |
1例 |
リンパ節生検 |
9例 |
気管切開術 |
2例 |
気管孔閉鎖術 |
0例 |
頸部郭清術 |
2例 |
喉頭全摘術 |
1例 |
舌腫瘍手術 |
4例 |
頸部縦隔膿瘍切開排膿術 |
2例 |
外耳道・鼻腔・咽頭異物除去 |
25例・9例・42例 |
先天性耳瘻管摘出術 |
5例 |

専門外来

現在設置していません。

診療スタッフ

診療スタッフ |
専門 |
資格 |
診療部長 |
原山 幸久
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頭頸部外科 耳鼻咽喉一般 |
耳鼻咽喉科専門医
耳鼻咽喉科指導医
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診療医長
病院長
教授 |
飯田 誠
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鼻副鼻腔疾患 耳鼻咽喉一般 |
耳鼻咽喉科専門医 耳鼻咽喉科指導医
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診療医員 |
鄭 雅誠 |
鼻副鼻腔疾患
耳鼻咽喉一般 |
耳鼻咽喉科専門医
耳鼻咽喉科指導医
補聴器相談医・補聴器適合判定医 |
診療医員 |
高津 南美子 |
耳鼻咽喉一般 |
耳鼻咽喉科専門医 |
診療医員 |
中澤 圭史 |
耳鼻咽喉一般 |
耳鼻咽喉科専門医 |
シニアレジデント |
川畑 満里奈 |
耳鼻咽喉一般 |
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シニアレジデント |
寺山 泰輔 |
耳鼻咽喉一般 |
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シニアレジデント (非常勤) |
常泉 美佳 |
耳鼻咽喉一般 |
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主な医療機器・設備

オージオメータ、インピーダンスオージオメータ、鼻腔通気度、アリナミン検査、耳管機能検査機器、重心動揺計、電気眼振記録機器(故障中)、鉗子挿入チャンネル付喉頭ファイバースコープ、ABR(聴性脳幹反応)、睡眠時無呼吸簡易モニター、終夜ポリソムノグラフィー、CT、MRI

救急、時間外診療の対応

週2日(月曜、木曜)のみの当直体制となっています。夜間は救急患者さんへの対応が不十分である現状がありますことを御理解、御容赦いただけると幸いです。
可能な限り引き受けることを心掛けておりますが、多くの科にわたる診療が予測される症例では、他科に許可を得てからの受け入れとなる場合もあることを御容赦いただけると幸いです。

その他

手術枠が4か月待ちくらいになっております。土曜日に手術を行うなどの努力もしておりますが、早期手術を希望の方にはご迷惑をおかけしております。
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