2024年度 学校運営評価 最終評価

1.目的

学校評価は、学校教育活動の全般において、その質の向上に向けて改善策を講じる事、また、学校の設置目的を達成するために行う。

2.実施日

2025年3月1日~3月14日

3.集計日

2025年3月18日

4.評価対象者

教職員24名(学校長、専任教員、事務職員) 学校関係者委員2名

5.実施方法

(1)学校運営評価基準による自己評価
「学校運営評価基準」を用い、全教職員が無記名で自己評価したものを集計した。 提出率は100%であった。評価項目は、8カテゴリー(I.学校運営 II.教育課程・教育活動 III.入学・卒業対策 IV.学校生活への 支援 V.管理・運営・財政 VI.施設設備 VII.教職員の育成 VIII.広報・地域活動)、167 の下位項目からなる。評価尺度は、良い(5点)やや良い(4点)普通(3点)やや不十分(2点) 不十分(1点)の5段階である。

(2)自己点検・自己評価
「学校運営評価基準」自己評価の集計結果を、学校運営会議、教員会議で報告し、全教職員で自己点検・ 自己評価を行った。

(3)学校関係者評価
自己点検・自己評価の結果について、学校が依頼した学校関係者委員と学校運営会議構成員からなる学校関係者委員会を開催し、意見交換を行った。

(4)総括
(1)~(3)の結果をもとに、学校運営委員構成員からなる評価委員会で総括した。

(5)結果の公表
総括した評価結果を、教職員、非常勤講師、大学、学生、保護者等に公表(ホームページ) する。

6.項目ごとの内訳

評価項目 Ⅰ.学校経営 Ⅱ.教育課程・教育活動 Ⅲ.入学・卒業対策 Ⅳ.学生生活への支援 Ⅴ.管理運営・財政 Ⅵ.施設設備 Ⅶ.教職員の育成 Ⅷ.広報・地域活動
2024年度 4.3 4.4 4.5 4.5 4.5 4.3 4.2 4.0
2023年度 4.4 4.5 4.5 4.7 4.6 4.6 4.4 4.2

評価結果グラフ

7.自己評価

全体的には、前年度評価を少しした回る結果となった。全カテゴリーの平均は、4.34であった。(前年度比-0.15)平均を上回るカテゴリーは、Ⅱ.教育課程・教育活動、Ⅲ.入学・卒業対策、Ⅳ.学生生活への支援、Ⅴ.管理運営・財政であった。下回るカテゴリーは、Ⅰ.学校経営、Ⅵ.施設設備、Ⅶ.教職員の育成、Ⅷ.広報・地域活動であった。評価項目に対する共通認識、適正評価に向けた内容の共有の必要がある。

Ⅰ.学校経営
慈恵大学の中長期事業計画に沿い、本校の部門目標(BSC)を作成し、ビジョン・プランに沿い、教職員は部門目標に沿い、個別目標を設定し業務を遂行した。 評価結果は、4.3であった。部門目標の文章化、大学の目標との整合性、人材の適材適所の配置が昨年より上回り高評価であった。中間評価の結果と後期に活かし改善計画の見直しが昨年より下回ったが、概ね大きな変動はなかった。今後も教職員会議等での中間評価の検討とともに学年担任間での中間評価の適正評価を行い、後期に活かし次年度につなげていく。

Ⅱ.教育課程・教育活動
評価結果は、4.4であった。教育理念、目的、目標が一貫性のある内容であること、講義概要に基づく授業内容の実施、担当者間の調整、効果的な授業運営、学生の学習の順序性を考慮した時間割の調整が昨年より上回り高評価であった。新しいカリキュラムを導入し、102単位を履修した卒業生を輩出した。社会情勢に合わせた内容に調整がついた領域、時代の要請に応じて修正が必要な領域があるため今後も授業内容の精選を継続していく。 カリキュラム改正で新たに設定した専門基礎領域における多職種連携・協働の実践、臨床倫理、情報通信技術(ICT)を活用した授業展開(精神看護学)、臨床判断能力を養うためシュミレーション等を活用した演習の展開(基礎看護学)では、科目目標に即した一定の成果を得ている。授業アンケート講義の結果(全体)は、4.4であった。 アンケートの記載内容、成績等の結果も踏まえ授業内容・方法の精選を今後も継続していく。

Ⅲ.入学・卒業対策
評価結果は、4.5であった。総定数300名に対し、学生総数283名(定数達成率94.3%)でスタートした。学年目標達成に向け、学年担任を中心に履修状況を把握し、定期面接、適宜保護者との連絡調整を行い、退学者は1名であった。国家試験対策は、低学年から定期模擬試験、個人学習指導に加え、3年次は、担任、国家試験担当教員によるメンター制を導入し、学生が受験まで様々な事柄を教員に相談できる体制とした。第114回看護師国家試験の合格率は100%であった。就職率は100%、進学者は、3名(大学編入2名、助産師学校進学1名)であった。卒業生への支援は、7月・8月にホームカミングデイを実施し就業継続への支援を行った。入職後の離職者は1名であった。今後もアドミッションポリシーに基づく学生確保に向けた積極的広報活動を行う。卒業生への支援も継続し行う。

Ⅳ.学生生活への支援
評価結果は、4.5であった。学生の身体的側面への指導、相談に応じること、健康診断の結果より校医と連携し適切な受診行動がとれるよう支援すること、相談内容に応じて学生相談室をすすめている、自治会活動への支援体制等の支援が高評価であった。今後も教職員が一丸となって、学生生活への支援が出来ることを継続していく。

Ⅴ.管理運営・財政
評価結果は、4.3であった。教育目標達成に必要な施設設備及び教材が整っており活用されていること、学生が自由に利用できるホールがあり、授業時間外も利用できること、学生が備品・設備を学習するために使うことができるシステムの確立について高評価であった。今後も施設設備の充実に向け視聴覚教材の整備、教室の冷暖房完備の調整等を整えていく。

Ⅵ.施設設備
評価結果は、4.3であった。教育目標達成に必要な施設設備及び教材が整っており活用されていること、学生が自由に利用できるホールがあり、授業時間外も利用できること、学生が備品・設備を学習するために使うことができるシステムの確立について高評価であった。今後も施設設備の充実に向け視聴覚教材の整備、教室の冷暖房完備の調整等を整えていく。

Ⅶ.教職員の育成
評価結果は、4.2であった。学会、研修会等に全員が参加し伝達講習を実施することが高評価であった。また東京都内私立看護専門学校教員間で実施の授業参観等を本校が開催校となり実施(基礎看護学、小児看護学等)し、他校教員と交流を図った。更に東京都看護系学校連絡協議会の研修で「看護における臨床判断1」の演習内容の発表を行い他校の教員からの評価を得た。今後も学校の抱える課題を踏まえた職場内研修を継続し教職員の育成を継続していく。

Ⅷ.広報・地域活動
評価結果は、4.0であった。学校の存在を周知するためホームページの掲載内容は学生が求める情報を掲載している。内容や更新頻度について高評価であった。しかし、広報活動の結果が受験者増につながらなかった。ホームページの更新頻度の調整に加え、学生の利用が多いインスタグラムを加える。業者の学校説明会では参加学生へのオープンキャンパスへの参加への働きかけ、学校の進路指導担当者への積極的アプローチを行う等受験者増につなげた広報活動を展開していく。

8.学校関係者評価価

2名の学校関係者評価委員による評価は以下のとおりである。
前年度より評価が下がった項目もあるが全体的に4.0以上でもあり、適切に運営されている。
Ⅲ.入学・卒業対策については、全国的な問題である入学生の確保については課題があったと考えられるが、少子化もあり、定員に達していなくてもやむを得ないのではないか。学校として確保数の最低ラインを定め運営している中で、退学者は1名、国家試験は100%の合格率を保ち、慈恵として求められる人材を確保しきちんと教育し、輩出していることは学校運営として非常に優れている。 卒業生の慈恵関連病院への就職数が前年度より減少している。慈恵の理念・目的からすればもう少し確保できるよう努力する必要があると考える。卒業後の卒業生の臨床現場での評価の把握も要検討である。

9.最終評価

自己点検、自己評価及び学校関係者評価を受け、2024年度学校運営評価委員会での審議の結果、 課題は以下の通りである。

最終評価
1) 学校のビジョンに基づく、適正な管理運営の継続
2) 学生のレディネスに沿った看護教育方法・評価の開発
3) アドミッションポリシーに基づく学生確保に向けた積極的広報活動
4) 学生の個別に応じた学生生活への支援
5) 予算計画・年間事業計画に基づく適正な予算の執行・管理
6) 安心・安全な施設・設備の整備
7) 学校が抱える課題に対する教職員研修の遂行
8) 地域社会への貢献と連携の工夫
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