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ご挨拶


 東京慈恵会医科大学附属第三病院は1950年東京慈恵会医科大学3番目の附属病院として開設され、1970年に現在の9階建ての本館病棟が建築されました。以来、森田療法棟、新手術棟、新医局棟など増改築を重ね、2024年4月現在、一般病床534 床、結核27 床、総床561 床を有する大学附属病院として、がんなど各種疾患に対する専門医療を提供しています。一般診療部門(診療科)は総合診療部を始め内科系、外科系で総計21部門、他に、放射線部、内視鏡部、感染制御部など9診療部門が診療科の中心です。

 当病院は狛江市、調布市、および近接する世田谷区にまたがる地域の急性期病院であり、24時間体制の二次救急医療機関ですが、この地域には高齢で複数の疾患を重ねもっている患者さんも多く、専門診療科による縦割りの診療ではなく、複数科による横の連携に力を入れています。その中心は総合診療内科で、当院では総合診療研修センターを設置して総合診療医の育成に力を入れています。また、東京都地域連携型認知症疾患医療センターを中心に、高齢者の認知症疾患への対応も強化しています。当院は東京都がん診療拠点病院でもあり、各種がん診療に力を入れており、外来化学療法室、緩和ケアチーム、がん相談支援室などを含めた包括的なチーム医療でがん診療を推進しています。

 当院は「病気を診ずして病人を診よ」という慈恵大学の建学の精神に則り、患者さんのための多面的なサポート体制を構築しており、緩和ケアチーム、栄養サポートチーム(NST)、褥瘡対策チーム、呼吸療法サポートチーム(RST)、などの他職種からなるチーム医療体制が充実しています。当院のチーム医療は、医師だけがリーダーというチームではなく、看護師、薬剤師、放射線科、リハビリ科などコメディカルのスタッフの中心に患者さん、その家族がいて、チーム全体で医療を提供する体制です。また、総合医療支援センターを窓口に、地域連携の強化、入院中から退院後も含めた一貫した支援を行なっています。

 今後、2026年1月には新病院が開院する予定です。単に建物を新設するにとどめず、そのコンセプトもリニューアルし、地域の医療ニーズに対応し、将来も発展可能なフレキシビリティにあふれた病院にしたいと考えています。高度急性期、急性期から回復期、地域包括ケアへと切れ目のない質の高い医療サービスを構築し、縦割りの診療ではなく、患者さん・家族の持つ問題点を包括的に解決するシームレスな医療を目指して様々な新規事業・改革を予定しておりますが、これらは今現在からたゆまぬ努力を継続してこそ成しえることができると承知しており、病院スタッフ一丸で取り組んでゆく所存です。

病院長:古田 希