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内視鏡部



平成28年10月現在
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診療部長:荒川 廣志

診療スタッフ 診療フロア
診療部長 荒川 廣志
医師数 常勤4名、非常勤3名

当該部の紹介


内視鏡部は消化器内視鏡を専門とした診療科として平成11年に創設されました。以後現在に至るまで中央診療部門として消化器内視鏡の診療、教育、研究を行っております。


診療内容・専門分野


咽頭食道、胃十二指腸、小腸、大腸、肛門、胆膵などの消化器疾患に対して、消化器内視鏡による診断・治療を行っております。大学病院の特徴を生かして、消化器肝臓内科、外科、耳鼻科、放射線科、救急部、病院病理部の各専門医と緊密に連携し、患者さんに最善の内視鏡診療を心がけています。

特色・先進(高度)医療


■ 意識下鎮静法

鎮静剤や鎮痛剤を内視鏡検査の直前に静脈注射し内視鏡検査の苦痛を軽減する方法です。注射後は眠くなり全身の緊張がとれてリラックスした状態で楽に検査を受けることができます。検査後はしばらくベッドで休んでから帰宅します。検査当日は乗用車、バイク、自転車などの運転は一日できません。ご高齢の方は帰宅時に付き添いが必要です。


■ 上部消化管内視鏡検査(食道・胃・十二指腸)

上部消化管内視鏡検査は食道、胃、十二指腸を観察する内視鏡検査で最も多く行われています。この検査によって逆流性食道炎、食道癌、胃炎、胃ポリープ、胃癌、胃十二指腸潰瘍などの上部消化管疾患を診断することができます。また、病変から1ミリ程度の細胞をサンプリング(生検)し、顕微鏡で調べることで診断を確定することもできます。当院では検査の苦痛を軽減するために意識下鎮静法と経鼻内視鏡を行っています。それぞれ長短所がありますので、各項目をご参照ください。
食欲不振、むかつき、吐き気、胃痛などの自覚症状や健診で精密検査を勧められたなど内視鏡検査を受けるきっかけは様々です。日本人はピロリ菌感染者が多く、国際的にみても胃癌が多いことで知られており、一定の年齢に達した方は一度検査を受けることをお勧めします。当院では高性能ハイビジョン内視鏡や画像強調拡大内視鏡を導入しており、咽頭、食道、胃癌の早期発見に努めています。
早期癌が見つかった場合、当院では内視鏡的粘膜下層切開剥離術(ESD)を積極的に行っています。ESDは経口内視鏡を用いて消化管の筋層には傷をつけずに癌巣のみを切除する治療法です。癌巣が粘膜内にとどまりリンパ節転移のない早期癌はESDにより完全な治癒切除が可能です(図1)。



<図1> 早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層切開剥離術(ESD)

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早期胃癌(治療前)
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ESD治療後


■ 経鼻内視鏡検査

当院は内視鏡検査時の苦痛軽減のために早くから意識下鎮静法を導入しておりますが、最近ではもう一つの苦痛の少ない検査である経鼻内視鏡も導入しています。 経鼻内視鏡の欠点としては、鼻腔が狭いと鼻痛や鼻出血を来たすことや検査時間が長く画質が劣ることなどが知られています。このため、早期癌の精密検査には適していませんが、通常のスクリーニング検査には適しています。利点としては、鎮静剤を使用しないので検査終了後はすぐに帰宅できることや、検査中も意識が清明であり医師と会話ができることなどがあります。



■ 中下咽頭腫瘍のスクリーニング

中下咽頭癌と食道癌はどちらも飲酒と喫煙が原因であり、両者をしばしば合併します。食道や咽頭の小さな癌は従来診断が難しかったのですが、最新の画像強調拡大内視鏡を用いることで早期発見できるようになってきました。食道癌が発見された場合は、この内視鏡を用いて中下咽頭癌の早期発見に努めています。もし見つかった場合は、耳鼻科専門医と連携して最適の治療を行っております。



■下部消化管内視鏡検査

大腸は盲腸から直腸肛門までの約1.5mの腸管です。下部消化管内視鏡検査は便潜血反応や血便、便通異常(便秘や下痢)、腹痛などの自覚症状があり、何らかの大腸疾患が疑われる場合に行われます。近年大腸癌が増加しており、それに伴い検査件数も増えています。検査当日は朝から腸管洗浄液を内服し大腸内の便を完全に除去した後、内視鏡医が肛門からスコープを挿入し慎重に操作しながら盲腸までの全大腸を高品位モニターで注意深く観察します。検査時間は20〜30分程度で、検査終了後1時間ほどリカバリーベッドで休んでから帰宅となります。この検査によって大腸ポリープ、大腸癌、炎症性腸疾患、大腸憩室症、虚血性腸炎などを診断することができます。大腸の内視鏡検査は苦しく痛かったという方もいるでしょうが、当院では全検査で意識下鎮静法を行い、患者さんの苦痛を軽減しています。また、内視鏡専門医が中心となり常に内視鏡技術の向上に努めており、大半の方は苦痛を感じることなく検査を受けられます。大腸ポリープや早期大腸癌が見つかった場合、内視鏡的ポリープ切除術や内視鏡的粘膜切除術を行っています(図2)。最近では全件数に占める内視鏡治療の割合が増加してきました。出血、穿孔(腸に穴があく)などの偶発症なく安全に行うことを第一に考えています。


<図2> 内視鏡的大腸ポリープ切除術

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ポリープ切除前
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ポリープ切除後


■ 胆膵疾患に対する内視鏡診断・治療

胆膵疾患の診断は、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)、超音波内視鏡(EUS)により行います。非侵襲的なMRCP(MRI検査の一種)の出現によりその診断的役割は以前より少なくなりました。しかし、悪性腫瘍による閉塞性黄疸に対する減黄術や総胆管結石に対する治療内視鏡が近年増加しています。
悪性腫瘍による閉塞性黄疸に対しては、内視鏡的にチューブやステントを狭窄部位に挿入して胆汁流出路を確保し減黄する内視鏡的胆道ドレナージ術を行っています。総胆管結石に対しては内視鏡的十二指腸乳頭切開術(EST)・採石術を行い結石を除去しています。これにより、大半の患者さんは外科手術を行うことなく治療できるようになりました。
また、最近では特殊な検査・治療として超音波内視鏡による穿刺細胞診や膵嚢胞疾患に対するドレナージ術、内瘻術なども行っています。


■カプセル小腸内視鏡、バルーン小腸内視鏡検査

小腸は胃と大腸にはさまれた5メートル近い腸管であり、これまで内視鏡検査を行うことは不可能でした。しかし、小さなカプセル内視鏡を飲み込んで小腸全体を観察できるカプセル小腸内視鏡検査が最近開発されました(図3)。当院では小腸からの出血が疑われる患者さんやクローン病に対してカプセル小腸内視鏡でスクリーニング検査を行ない、病変を認めた場合はバルーン小腸内視鏡検査で精密検査や内視鏡治療を行っております。



<図3> カプセル小腸内視鏡

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カプセル小腸内視鏡
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カプセル小腸内視鏡の写真


■ 消化管出血に対する内視鏡治療

吐血や血便などの消化管出血は比較的多い救急疾患です。狭心症や脳梗塞といった血栓症を予防するために抗血栓薬を常用する患者さんが増えており、それに伴って消化管出血も増えています。原因疾患は胃十二指腸潰瘍、食道胃静脈瘤、胃ポリープ、胃癌、毛細血管拡張症、大腸憩室、虚血性腸炎、炎症性腸疾患、痔疾など多岐にわたります。消化管出血時は緊急内視鏡検査を施行し、出血部位を見つけて内視鏡的止血術を行ないます。消化管出血の90%以上は内視鏡的止血術により治療することが可能です。


■ 緩和医療に対する内視鏡的治療

在宅医療の普及により在宅の経腸栄養を行う患者さんが増えています。当院では内視鏡的胃瘻造設術(PEG)を行っています。経口摂取ができない方もPEGから経管栄養剤を胃に直接注入することにより食事と同等の栄養補給が自宅で可能になります。
末期の消化管癌では癌性出血・癌性狭窄や癌性疼痛などに悩まされ、生活の質は極めて低くなってしまいます。内視鏡的止血術、内視鏡的狭窄解除術、内視鏡的ステント留置術、内視鏡的胃瘻造設術などは生活の質改善に大いに貢献しています。


■ その他の診断・治療

  • 消化管狭窄に対する拡張術・ステント挿入術
  • アルゴンプラズマ凝固法・焼灼術
  • 消化管異物除去術

スタッフ紹介


診療部長 荒川 廣志(平成2年日大医学部卒)
診療医員 安達 世(平成12年慈恵医大卒)
小山 誠太(平成17年慈恵医大卒)
番 大和(平成21年徳島大卒)
各種資格
日本消化器内視鏡学会認定指導医・評議員   1名
日本消化器内視鏡学会認定専門医 3名

診療実績


検査・治療 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度
上部消化管内視鏡検査 4,671 5,015 5,111 4,989 5,410
上部消化管早期癌ESD治療 37 53 62 75 69
胆膵内視鏡(EST・ステントなど) 267 188 207 287 392
大腸内視鏡検査 2,707 2,938 3,256 3,069 3,305
大腸ポリープ切除術 303 318 373 364 413
内視鏡的胃瘻造設術 95 84 95 53 58
その他 316 475 543 575 219
合計 8,396 9,071 9.647 9,412 9,866


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