■「事故の再発防止に向けた改善策の提言」24項目に対する改善状況 (平成16年12月現在)
附属4病院における患者様・ご家族に対する手術の説明は、以前から主治医が自ら行うことになっておりますが、周知徹底されていなかったことは反省すべき点であります。手術にあたっては、「手術説明同意書」、「病状説明用紙」の2種類の様式を用いて主治医が説明し、同意をいただくよう周知徹底いたしました。(平成16年4月)
前項と同様に「説明と同意」が徹底されていなかったことは反省すべき点であります。 平成16年4月より、附属4病院において運用しております「手術説明同意書」には、現在の診断名、病状予定している手術の名称と方法予想される合併症や偶発症と危険性予定している手術により期待される効果受けていない場合に予想される症状の推移可能な他の治療法(効果と危険性)実施中に緊急処置を行う必要が生じた場合の処置その他などを記載し、説明するよう改善いたしました。 このように、手術前に現在の病状及び手術の必要性とその内容、これに伴う危険性、手術前であればいつでも取り消しができること等について十分説明し、患者様にご理解していただいた上で署名又は捺印で同意を得るよう改めました。 また、「高度先進医療技術並びに症例確保に関する実施規程」、「臨床研究(保険適用外診療を含む)実施規程」、「手術に関わる安全管理規程」に「説明と同意取得」の条項を定めており、必ず実施するよう徹底いたしました。(平成16年4月)
平成16年4月より、附属4病院では「手術説明同意書」、「病状説明用紙」の2種類の様式に改定し運用しております。2枚複写となっており、1枚目は病院控えとして診療録に添付し、2枚目は患者様控えとしております。説明内容は、予定している手術により期待される効果受けていない場合に予想される症状の推移可能な他の治療法(効果と危険性)別の手術法手術以外の治療法その他など、説明にあたっては、図示や各診療部(科)で作成した添付文書を用いて分かりやすい説明となるよう改めました。 なお、文中に「いつでも質問できること」が付記されておりませんでしたので、「いつでも質問することができます。」との文言を追加いたしました。(平成16年7月)
同意書等の書式はホームページ上に公開(Acrobat Reader等)することを検討しております。
患者・家族の同意は、手術前にいつでも撤回できることを説明書に明記すべきである。
平成16年4月に改定いたしました「手術説明同意書」には、「この同意はこの手術を行う前であれば、いつでも取り消すことができます。」と明記し、改めております。
術中に重大な事態が発生し、死の危険が予測される場合には、その時点で家族に患者の状況をできるかぎり正確に、そして誠実に伝えるべきである。また、その後の治療経過も適宜誠実に説明すべきである。
説明責任が果たされていなかったことを反省し、附属4病院で運用しております「手術に関わる安全管理規程」には、術後の安全確保として、「手術に関係する全ての教職員は、集中治療室、病棟などの関係部署と手術における情報の交換を徹底し診療にあたり、担当診療部(担当医)は、患者家族に状況を説明する。」と明確に示し、周知徹底しております。(平成16年4月) また、「東京慈恵会医科大学附属病院安全管理指針」の医療事故発生時の対応として、患者様の救命と被害の拡大防止に全力を尽くし、速やかにご家族に誠意をもって説明することを責務としております。 なお、周知徹底につきましては、診療部会議やリスクマネジメントシンポジウム、院長通達等で定期的に周知し、ご家族に患者様の正確な状況がご説明できるよう、継続して周知徹底を行います。なお、周知徹底の把握方法として、青戸病院、柏病院では、医療安全管理室が発行するリスクマネジメントに関わる通知は各部署で回覧後、所属する教職員が捺印した「回覧確認欄」の用紙を発行元に戻すことにしております。附属病院(本院)でも、院長及び医療安全管理室からの通知は各部署で回覧後、「回覧確認欄」用紙を院長室(又は医療安全管理室)に戻すこととし、全ての部署の周知状況が把握できるよう改めました。 (実施期日:青戸病院:平成15年12月、附属病院:平成16年3月、柏病院:平成16年4月、第三病院:平成16年8月)
説明と同意の手続きについて、各診療科に共通する指針を策定すべきである。
|手術の準備段階|手術チームの決定・教育・研修|腹腔鏡手術の実施| |止血が長引いた場合の救命措置|緊急時の院内支援体制の整備| |説明と同意の手続き|事故後の危機管理体制の整備|