さて、「脳血管内治療」は、これまで手術室ではなく、検査室で行われてきました。これは、カテーテルを脳血管内で操作するためには、血管を透視できる高性能なレントゲン装置(血管撮影装置)が不可欠であり、そうしたレントゲン装置は、通常は検査室に置かれているからです。
ところが、脳血管内治療は、患者さんの負担の軽い手術方法とは言え、予期しない事態によって、手術中に脳動脈瘤が破裂する可能性はあります。この場合には、開頭手術に切り替えることで対処することになります。しかし、この際の検査室から手術室への患者さんの移動や開頭手術の準備などに要する時間が問題となります。患者さんの状態を悪化させないためには、一刻も早い処置が必要だからです。
そこで、東京慈恵会医科大学附属病院 脳血管内治療センターでは、脳血管内手術の確実性・安全性を高めるため、手術室の再設計を行いました。具体的には、手術室内に高性能のレントゲン装置を設置して、同じ手術台で脳血管内治療と開頭手術の両方ができるようにすることで、万が一の事態にも迅速な処置が行えるのです。このような専用手術室を設置したのは同病院が日本で初めてですが、今後、他の病院にも広がっていくことになりそうです。
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