心臓外科
診療部長:國原 孝
診療スタッフ | |
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診療部長 | 國原 孝 |
診療副部長 | 森田 紀代造 |
診療医長 | 坂東 興、長堀 隆一、 宇野 吉雅、儀武 路雄、 松村 洋高 |
医師数 | 常勤13名 |
診療内容・専門分野
- 外来診療 : 一般心臓外来(月〜土曜)に加え、先天性心疾患(森田:月曜)、成人疾患(國原:水曜)の初診外来、ペースメーカー(木南:第3火曜)外来があります。
- 心臓超音波検査(エコー・ドップラー)、multi CT、MRI及び心カテーテル検査を実施し、先天性ならびに後天性心臓大血管疾患の診断と治療方針を決定しています。
- 手術は主に次の疾患を対象としております。
- 詳細は東京慈恵会医科大学心臓外科ホームページ(医局作成)をご参照ください。
- 循環器内科中心で行われるPTCA、ステント治療及びその他の高度先進技術を駆使したカテーテル治療に対して外科的バックアップ体制を整えています。
- ペースメーカー挿入術を行っています。
特色
新生児、未熟児を含む小児から高齢者までの広範囲の心臓血管疾患を対象に、循環器内科、小児科など他の診療科と密接な連携のもと、診断および外科治療にあたっています。また心血管系緊急疾患に対しても24時間緊急体制を整え対応しています。
【弁膜疾患】
良好な遠隔期Quality of lifeを重視した術式を最優先し、難易度の高い手術(自己肺動脈弁による大動脈基部置換術、僧帽弁形成術、狭小弁輪に対する弁輪拡大術など)を積極的に施行しています。弁膜症に合併する不整脈への外科治療にも積極的に取り組んでいます。昨年より、低侵襲治療として経カテーテルの大動脈弁置換を導入し、良好な結果を待っています。さらに、先進医療として自己心膜を用いたステントレス帽弁置換術を開発いたします。
【虚血性心疾患】
当院内科学の特徴が反映して、重症糖尿病患者、腎不全患者に対する冠動脈バイパス術が多い傾向がみられます。高齢者、合併症を伴う患者様には人工心肺を用いないバイパス術を積極的に行っております。最近では70%が非心停止下のバイパス術です。
【大動脈疾患】
救急部、CCUの充実に伴い、近年急激に症例数が増加しています。待期的手術に加え、緊急手術例も多く受け入れています。 また、血管外科と協力してハイブリッド手術、ステント治療の普及に努力しています。
急性大動脈スーパーネットワークに血管外科外科と共に参画いたしました。
【先天性心疾患】
総合母子健康医療センター小児心臓科部門として、産科・新生児科・小児科等の関連各科との連携のもと診療にあたっています。
手術適応境界と考えられる複雑心奇形に対しても段階的フォンタン手術などを積極的に導入しています。また心内修復術式一般に際しては将来の成長を期待して可及的に自己組織を多用する方針としています。
【心臓手術補助手段】
- 統合的血液心筋保護法による徹底した術中心筋保護の実践。
- 自己血回収装置や術前自己血貯血などによる無輸血心臓手術の実践。
- 心臓補助装置の整備
特殊検査・先進医療
【特殊検査・先進医療等】
- 術中心機能評価とこれに基づく循環管理経食道心エコー・ドップラー法および左室圧容積関係のリアルタイム評価
- 術中左室心筋生検による心筋障害の組織学的評価とこれに基づく術後薬物治療
- 心カテーテル検査施行時のコンダクタンスカテーテルを用いた左室収縮動態の解析
- 術中自己血回収装置を用いた自己血回収
- 一酸化窒素吸入療法による肺高血圧症の治療、管理
- 心源性ショックに対する補助人工心臓、心肺補助装置の施行
【研究】
- 虚血心・肺・脳の保護法の開発
- 骨格筋を用いた心室補助、心室形成術の研究
- 心臓手術中の心筋肺保護法の改良と臨床的評価
- コンダクタンスカテーテルを用いた左室収縮動態の解析
- 虚血性心疾患に対する遺伝子治療の研究
- 心臓手術後の臨床疫学調査(ビックデータ利用を含む)
- 低侵襲手術の導入
- スーパーCTを用いた刺激伝導系の可視化
患者数・症例数・生検数・手術数・治療成績等
外来診療 | 約550名/月 |
心臓手術年間(平成28年) | 185例、その他手術40例 |
主な医療機器・設備
人工心肺装置、遠心ポンプ、大動脈内バルーンパンピング、心・肺補助循環装置、一酸化窒素吸入装置、自己血回収装置、コンダクタンスカテーテルによる左室機能解析装置