入院診療

NICU・GCU

NICU・GCU内写真1

NICU(Neonatal Intensive Care Unit、新生児集中治療室)は、早産で生まれた新生児、出生時より呼吸障害を認める満期産児、重症新生児仮死の状態で出生した新生児、あるいは出生時より処置を要する先天性疾患を合併した新生児を対象に集中治療を行う特殊部門です。

当母子センターのNICU部門は、NICU9床、GCU(後方病床)18床から構成され、NICU専属の小児科医が6人常勤し、24時間体制で診療にあたっております。

年間入院数は約170例、うち人工呼吸管理症例の年間入院数は約80例、出生体重1500g未満の極低出生体重児出生体重児の年間入院数は約45例(うち1000g未満の超低出生体重児は約20例)であり、日本周産期新生児学会専門医制度研修基幹病院として認定されております。新生児遷延性肺高血圧症に対する一酸化窒素(NO)吸入療法、新生児低酸素性虚血性脳症に対する脳低温療法にも対応しております。
院内で出生した新生児のほか,東京都周産期医療ネットワークの一員として、東京都内および近県で出生した入院加療の必要な新生児も24時間体制で受け入れております。

小児心臓外科、小児外科、小児脳外科、形成外科との協力を密にしながら、手術を要する複雑な疾患を有する新生児についても積極的に対応しております。

平成13年のオープンから平成23年12月間までの超低出生体重児の治療成績は、出生体重別での評価(図4)、出生時在胎週数別での評価(図5)いずれも、全国NICUの治療成績の統計と比較して良好な成績でありました。

体重別入院数※図1
※図1

週数別入院数※図2
※図2

手術症例※図3
※図3

NICU師長ご挨拶

NICU(新生児集中治療室)は9床、GCU(後方病床)は18床で構成されています。ここは在胎週数23週、出生体重400g程度からの早産児や超低出生体重児、また疾患をもった新生児の重症集中ケアを行う専門病棟です。

お母さんのお腹から早く産まれてくることになった赤ちゃん、小さく産まれてきた赤ちゃんたちの呼吸・循環の早期安定を目指すとともに、成長発達を見据えたディベロップメンタルケアやカンガルーケアを行っています。また、小児専門看護師や新生児集中ケア認定看護師による知識と技術の教育指導により、根拠に基づいた重症児の看護ケアを実践しています。

産科外来や産科病棟スタッフとは、出生前から情報を共有することで、赤ちゃんの状態を把握し環境を準備しています。また、出産後も情報を共有し、お母さんの体調に考慮しながら、より赤ちゃんのそばに居られ、少しでも触れることができるように、赤ちゃんのケアを一緒に行っています。

NICU師長 太田 由美子

NICU師長
太田 由美子

体重別予後※図4
※図4

週数別予後※図5
※図5

当NICUでは救命救急的な治療もさることながら、患児およびそのご家族のQOLの向上を日常の医療の最重要課題と考えております。病棟内でのファミリーケア、ソーシャルワーカーを交えた社会的サポート、臨床心理士による心理的サポートなど、NICUを中心とした包括的、全人的な医療を目標として努力しております。

NICU・GCU内写真2