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慈恵大学病院だより すこやかインフォメーション 〜大切なご家族のために〜

掲載記事 : No.3 Winter 2005

特集
 血管内治療のご案内
  シリーズ企画 慈恵と恩恵
  医療安全週間の実施について
  健康コラム
 「かぜ」とインフルエンザ

シリーズ企画 慈善と恩恵
 明治13年に英国ロンドン大学セント・トーマス病院の留学を終えて帰国した高木兼寛は、翌年の明治14年に松山棟庵とともに英国を規範とする慈善病院の創設を東京府知事に申し出ました。これは明治維新以来近代化を急いだ日本で始めての慈善病院(有志共立東京病院)創設の構想でした。高木らが知事に提出した文章には「富者は自ら善の徳を積み、貧者はその恩に由って、天寿を全ふするを得ば、有志者の心に於いて・・・。」の一節があり、高木の崇高なヒューマニズムを見て取ることが出来ます。
 欧州においてはドイツのベルリン大学シャリテ病院やフランスのパリ大学のビティエ病院も同じような考えから命名されています。
  高木らの目覚しい活動は岩倉具視や伊藤博文などの明治新政府の要人の心にも響いて大きな社会的反響を呼び、皇室からも御下賜金を受け取ることが出来ました。
有志共立東京病院総長には有栖川威仁親王が選ばれています。
  そして明治20年、有事共立東京病院は東京慈恵会医院と改称されて、皇后陛下のご臨席を仰いで盛大な開院式が行われました。(北 嘉昭)
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医療安全週間の実施について
〜標語・ポスターシンボルマークのご紹介〜
慈恵大学では、昨年平成16年11月8日(月)〜11月13日(土)までを医療安全週間として、安全な医療を提供するための色々な活動を行いました。その取り組みの一つとして医療安全に関する標語、ポスター、シンボルマークを公募した結果、附属病院において下記の優秀作品が決定いたしましたのでご紹介させていただきます。

シンボルマークの部

一般公募 山崎龍一様


レ点(チェックマーク)がウインクした、親しみやすいシンボルマークにしました。患者様と教職員がいつも笑顔でいられるような病院であってほしいと言う願いが込められてます。

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健康コラム 「かぜ」とインフルエンザ
 カゼは鼻腔や喉の急性炎症で、原因の80%はウイルスです。ライノウイルスが多いのですが、他にも10種類以上の種類が有ります。ウイルスは鼻や喉の粘膜に接着し8〜12時間で増殖し炎症を起こします。症状は鼻汁、鼻閉、咽頭通、嗄声、頭痛、発熱、倦怠感などです。
 一方インフルエンザもウイルス感染症ですが、潜伏期間は1〜2日間とカゼのウイルスよりやや長く、38℃以上の発熱で突発的に発祥します。カゼに比べ倦怠感や関節痛などの全身症状が強く、お年寄りや乳幼児では重症化することもあります。喉の粘膜や鼻汁から12分〜20分でインフルエンザウイルスを検出し、正しい診断をすることが出来ます。そして発病48時間なら良く効く薬があります。カゼのウイルスには薬はありません。感冒薬で症状を和らげるだけです。手洗いやうがい、人混みを避けるなどの予防策が大切です。インフルエンザ予防にはワクチンを摂取しましょう。