「精神分裂病」という病名が「統合失調症」と名前を換え、偏見を一掃している風潮の中で、「うつ病」も「心の風邪」と言われるようになりました。誰もが患う感冒のようにめずらしい病気ではありません。症状として物悲しい、さびしい、空虚感などの抑うつ気分を中心に、何もする気が起きず、興味がもてない、生気を失い、食欲低下、不眠、性欲などが低下します。(特殊場合は、過食、過眠が見られる)。マイナス思考になり自信を失い、自分を責め、将来を悲観的に考えて、不幸なことに自殺までに至ることもあります。これらの症状は夕方より朝方に悪くなるといった特徴をもっています。治療によって改善し、現状復帰することができますが、油断すると繰り返してしまうことも多いのです。大したことのない風邪もこじらせて肺炎になってしまうのと同じように、うつ病もこじらせてしまわないように早めに専門の外来に受診することをお勧めいたします。 |