PEGとは、口から食物が十分に摂れない患者さんのために、胃カメラを使ってお腹の壁と胃の壁を通して小さな穴(この穴のことを胃ろうといいます)を開け、その穴にチューブを入れる手術です。そのチューブを通して栄養を摂取します。
近年、口から食物が摂れない患者さんが胃ろうで栄養管理を受ける例が急増しています。日本の胃ろうの実施者は推定で毎年20万人を超え、毎年20%増加しています。
胃ろうが適応されるのは、脳卒中後遺症や神経難病などによる嚥下障害(飲み込みが困難になる障害)ですが、消化器の手術後の栄養管理にも応用できます。また、胃ろうの手術を行うに当っては、手術後もリハビリに励み、安易に胃ろうに頼らず口から食べる努力を続けることが大切です。
当院は全国で最も多くの手術実績がありますが、「おなかに穴をあける」手術なので、細心の注意を払って行っています。
また、胃ろうによる栄養管理は長期に及ぶため、術後のケアも重要です。そのためには、患者さんを中心としたチーム医療の実践と地域レベルでの連携が必要です。
そのため、我々は5年前にPEGドクターズネットワーク(http://www.peg.ne.jp)というNPO法人を立ち上げ、患者家族を孤立させないように、サポート活動を行っています。
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