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超音波検査は、日本人が中心となって開発し、現在では世界中で広く用いられている画像診断の検査です。X線を利用したいわゆるレントゲン写真やCT検査などとは異なり、体に害を与えない検査であるために、当初は健診のためのスクリーニング検査として発展してきました。しかしながら、現在では超音波検査の精度が飛躍的に向上し、しばしばCTやMRIを凌駕(りょうが)するレベルに達してきたため、スクリーニング検査としてのみならず、多くの疾患で精密検査としての役割を担うようになってきました。 |
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当院では、腹部全般、乳腺、甲状腺、血管をはじめとする広範囲な臓器を対象とした超音波検査を、「画像診断部超音波検査室」にて施行してきましたが、平成19年1月より、「超音波診断センター」として、より広い枠組みの中で超音波検査を施行することになりました。
「超音波診断センター」では、肺や骨、脳などを除く全身ほぼすべての臓器を対象として、腫瘍性疾患や血管病変、病態生理の異常などを診断することを目的に検査が施行されます。また、IVR(interventional radiology)と呼ばれる、超音波検査の手技を用いた治療や生検などが行われています。 |
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新たに誕生した「超音波センタ」で検査を施行するスタッフは、主として、超音波医学会認定指導医や専門医資格を有し、さらに放射線専門医資格をも有する医師を中心とした画像診断部所属のスペシャリストたちと臨床各科のベテランの医師、および、超音波医学会認定超音波検査士の資格を持つ専門家であるため、正確かつ精密な超音波診断が期待されます。
超音波診断は主治医あるいは担当主科の医師と、画像診断・超音波診断の専門医により討議され、より治療に密接に関連した体制で診断が決定されることになります。超音波診断の質を左右するのは検者の質、診断医の質に負うところが多いことは良く知られていますが、それだけでは不十分です。すなわち、その質を補って余りあるだけの優れた超音波診断装置の存在が不可欠です。「超音波診断センター」では、内外におけるメーカー各社の超音波診断装置の最上位機種が設置されています。したがって、超音波診断のスペシャリストらによるこれらの最上位の装置を用いた超音波検査を、当院を受診するすべての方々に提供できるわけです。つまり、「慈恵医大超音波診断センター」は、超音波立国として世界をリードする日本の中でも、最も充実し、もっとも精度の高い超音波診断を提供しうる環境が整えられていることになります。 |
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