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慈恵大学病院だより すこやかインフォメーション 〜大切なご家族のために〜

掲載記事 : No.14 Winter 2008

特集
腫瘍・血液内科
腫瘍・血液内科外来の開設
  腫瘍・血液内科が担当する疾患、専門分野
  当科外来の特色
  スタッフについて
  歴史シリーズ 《戴帽式(たいぼうしき)》
  カプセル小腸内視鏡検査のお知らせ
  健康コラム
 ・花粉症の予防について

歴史シリーズ 戴帽式(たいぼうしき)

戴帽式は、中世にさかのぼり、修道女が神に仕え、奉仕することを誓う儀式に由来し、隣人愛に基づく修道の精神と、看護との深いつながりを示しています。看護帽は、「清潔」「潔白」「清楚」をあらわし、ひたすら隣人のために尽くすことを意味し、また燃える灯火は「献身」を表し、ナイチンゲールより伝えられた人間愛の灯火を受け継ぐことを意味しています。看護学生への「戴帽」は、看護師の象徴としての「ナースキャップ」という形を通し、諸先輩方から託された「看護の心を大切に引継ぐ」儀式なのです。
 慈恵看護専門学校では、明治18年の開校当初から、入学後一定期間の後、適性があると認められた者に対し、布が渡され、手製の帽子をかぶることが許可されたことに由来し、現在に至っています。昨今、専門職としての自覚、機能性からナースキャップを廃止することも多くなりましたが、学生個々がこれから看護の道を歩もうとする自分自身に対し、新たな自覚を認識し、学業に励むための「区切りの儀式」として行われております。
慈恵看護専門学校 教育主事 蝦名總子
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カプセル小腸内視鏡検査のお知らせ
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当院では平成19年11月からカプセル小腸内視鏡検査を導入しました。下血が続く方で、胃や大腸検査で原因がはっきりしない場合、小腸に出血源がある可能性があります。カプセル内視鏡によって、今までは難しかった小腸検査が容易となり、新しく導入されたバルーン小腸内視鏡と併用することで小腸の病気の診断や治療方法が可能となりました。但し、カプセルは体にとっていわば異物であるため、腸閉塞などの合併症が起きることがあります。この検査を受けていただくためには、胃内視鏡検査などの事前検査や問診が必要です。詳細は、消化器・肝臓内科または内視鏡部へお問い合わせください。なお、今のところ胃や大腸はカプセル内視鏡検査の対象となっておりません。
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健康コラム 花粉症の予防について
PH
花粉の飛散期は、外出の際マスクなどを使用することで、症状をやわらげることが可能です。外出から帰ったら、鼻をかみ、目を洗い、うがいをして体についた花粉を除きましょう。掃除をこまめにしたり、窓を長時間開けすぎないことも大切です。花粉症になりやすい原因として、ストレスの増加が自律神経のバランスを崩しやすく、アレルギーを発症させやすいという生活の様変わりを原因とする説や、日本人の食事が欧米化して、たんぱく質が多い栄養を摂取するようになったので、昔よリも抗体を造りやすい体になっているのではないかという説もあります。いずれにしろ、花粉症状を軽減する為には規則正しい生活と、バランスの取れた食事の摂取がより好ましいでしょう。

<花粉症の治療法>

予防的治療
花粉シーズンの少し前から抗アレルギー薬などの内服治療を始め、そのままシーズン中も治療を続ける方法です。シーズンに入り、花粉の飛散数が多くなっても症状が重症化するのを防ぐ方法です。
・対症療法
シーズンに入り、鼻や眼の症状がでたとき、薬によって症状を抑える方法で、飲み薬の他に点鼻薬、点眼薬を症状に応じて用います。マスクや花粉よけのメガネなどの防護具を使用することで、ある程度花粉の体内への侵入を防ぎ、症状を緩和することも可能です。
・治癒をめざす治療
具体的にはごく少量のスギ花粉のエキスを定期的に注射し、徐々に花粉に慣らしていく方法で、減感作療法といわれています。最初の約1年は週1回受診が必要で、効果が現れるのに数年を要します。この治療法については当院を含めて行っている病院が限られており、専門の病院に相談すると良いでしょう。