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戴帽式は、中世にさかのぼり、修道女が神に仕え、奉仕することを誓う儀式に由来し、隣人愛に基づく修道の精神と、看護との深いつながりを示しています。看護帽は、「清潔」「潔白」「清楚」をあらわし、ひたすら隣人のために尽くすことを意味し、また燃える灯火は「献身」を表し、ナイチンゲールより伝えられた人間愛の灯火を受け継ぐことを意味しています。看護学生への「戴帽」は、看護師の象徴としての「ナースキャップ」という形を通し、諸先輩方から託された「看護の心を大切に引継ぐ」儀式なのです。
慈恵看護専門学校では、明治18年の開校当初から、入学後一定期間の後、適性があると認められた者に対し、布が渡され、手製の帽子をかぶることが許可されたことに由来し、現在に至っています。昨今、専門職としての自覚、機能性からナースキャップを廃止することも多くなりましたが、学生個々がこれから看護の道を歩もうとする自分自身に対し、新たな自覚を認識し、学業に励むための「区切りの儀式」として行われております。 |
慈恵看護専門学校 教育主事 蝦名總子 |
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