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大学院医学研究科医学系専攻博士課程の手引き
大学院医学研究科医学系専攻博士課程

1 目的・使命

【大学院の目的・使命】
建学の精神「病気を診ずして病人を診よ」に基づく研究、教育、医療を推進できる高度な能力を涵養し、医学・看護学研究の振興、医療の実践を通して人類の健康と福祉の向上に貢献することが本学大学院の使命である。

【医学系専攻博士課程の目的】
医学系専攻は、本学大学院の目的・使命に基づいた臨床医学、基礎医学、社会医学における優れた研究者の養成を主眼とし、自立して研究活動を行うために必要な高度の医学的力量と医学研究者として必要な人間的力量、それに加えて医学の研究・教育・社会貢献に求められる多様な指導力を身に付け、その基礎となる豊かな学識を深めることを目的とする。


2 修業年限
  修業年限は4年とする。但し、3年以内に修了の要件を満たした場合については、申請に基づいて大学院委員会が審議し、修業年限を3年間にすることがある。

3 社会人入学制度
  本大学院医学研究科医学系専攻博士課程では昼夜開講制による社会人の受け入れを行っている。

4 履修方法
 
1. 共通および選択カリキュラム(講義・演習・実習)による授業を選択、履修し、単位を取得する。修了に必要な単位数は、共通カリキュラムで8単位以上(必修科目4単位含)、選択カリキュラム22単位以上、計30単位以上とする。
 
1) 共通カリキュラムは、毎年4月から開催され、1年次の受講が望ましいが、事情によっては他の年次に受講する事も可能である。医学研究 に必要な倫理や基礎的技術、ならびに医学教育方法などを学ぶ。 また、学内・外から研究者を招請して開催するセミナーに出席する。
2) 選択カリキュラムは講義、演習、実習からなり、専門領域の研究に関する技術と知識を修得する。
3) 研究内容、ならびに授業(講義・演習等)の選択、日程は、指導教授・授業担当教員と相談のうえ決定する。
2. 原則として本学の大学院授業細目および、総合医科学研究センターにおいて研究に従事する。但し、研究課題によっては、国内・外における学外研究施設においても研究指導を受けることができる。
3. 修了にふさわしい研究能力と学識が、学位論文の審査および試験によって認定されると、博士(医学)の学位が授与される。


5 所属
1. 大学院生は大学院から各授業細目に派遣され研究に従事する。
2. 大学院生が所属する授業細目以外で研究を行う場合は、指導教授より再派遣の旨を大学院委員会に申請し、承認を受ける。
3. 大学院生は、1年目よりリサーチ・レジデントとして診療を行いながら研究に従事することができる。

6 カリキュラム
1. 共通カリキュラムは、優れた研究者の養成を主眼として、自立して研究活動を行うのに必要な高度の研究能力とその医学教育に求められる指導力を養い、その基礎となる豊かな学識を深めることを目的として行っている。共通カリキュラムの授業科目は以下のとおりである。
科目 単位数 科目 単位数 科目 単位数
医学教育学* 1 医学研究法概論* 1 医の倫理* 1
大学院特別講義・大学院特別セミナー・大学院生研究発表会* 1
動物実験 2 アイソトープⅠ 1 アイソトープⅡ 1
遺伝子操作研究法 2 免疫学的研究法 2 疾患関連遺伝子研究 2
形態学的研究法 2 医療統計学 2 疫学・臨床研究 1
臨床試験方法論 1 脳・神経科学研究法概論 1 英語論文執筆の実践的方法論 1
データサイエンス概論 1 社会実装を志向した教育プログラム 1 認知症医療における多職種協働 1
がんプロe-learning教材(2023年度)
がんゲノム医療 1 小児・AYA・希少がん 1 ライフステージがん 1
*は必須科目であり、大学院生は在学中に必ず履修しなければならない。
なお、「医学教育学」「医学研究法概論」「医の倫理」「医療統計学」「臨床試験方法論」「脳・神経科学研究法概論」「英語論文執筆の実践的方法論」の授業科目は、土曜もしくは平日夕方から行っており、「疫学・臨床研究」「がんゲノム医療」「小児・AYA・希少がん」「ライフステージがん」「データサイエンス概論」「社会実装を志向した教育プログラム」「認知症医療における多職種協働」はe-learningシステムを使用している。
2. 選択カリキュラムは、専門領域の研究に関する技術と知識を修得することを目的に講義・演習・実習を設定している。専攻する授業細目以外の細目の講義等も選択でき、広い分野の学識を深めることが可能となっている。
3. 指導教授・指導担当教員は大学院生毎に入学から修了年次までの研究指導内容とスケジュールを記載した教育プログラムを作成し、研究・論文作成等各種指導を行っていく。また、大学院生に毎年「研究報告書」「研究レポート」「次年度研究計画書」を提出してもらうことで、研究が計画どおりに進んでいるかどうかをチェックすることとなっている。

1年次

 

指導担当教員

大学院生

4月〜6月

・教育プログラムの作成

・研究計画書の作成

7月〜12月

・教育プログラムに基づき研究・論文作成指導を行う

・指導担当教員と進捗を確認し研究・論文作成を進める

1月〜3月

・研究報告書の作成
・次年度教育プログラムの作成

・研究報告書・研究レポートの作成
・次年度研究計画書の作成
・履修届の提出

2年次〜4年次

 

指導担当教員

大学院生

4月〜12月

・教育プログラムに基づき研究・論文作成指導を行う

・指導担当教員と進捗を確認し研究・論文作成を進める

1月〜3月

・研究報告書の作成
・次年度教育プログラムの作成

・研究報告書・研究レポートの作成
・次年度研究計画書の作成
・履修届の提出


7 派遣・留学
1. 学外派遣の願書
  大学院生が、他の大学院、研究所または医療機関において研究指導を受けるときは、「大学院研究派遣願」を大学院委員会に提出する。
2. 学外研究派遣・留学期間
  原則年度更新とする。延長する場合は、期限までに指導教授の承認を受けて大学院委員会に「大学院研究派遣願」を提出する。
3. 学内再派遣の願書
  大学院生が学内の他の授業細目または研究施設で研究指導を受けるときは、「選択カリキュラム再派遣科申請書」を大学院委員会に提出する。

8 学位申請
学位論文審査は、研究科委員会により選出された審査委員長および基礎・臨床系の各審査委員の計3名が筆記または口頭をもって行い、公開審査とする。その結果を研究科委員会に報告し、合否を決定する。
学位申請には学位論文(主論文)及び審査用論文を提出しなければならない。
主論文のインパクトファクターが1.0未満の場合、参考論文2編が必要となり、1.0以上の場合は必要としない。審査用論文の書式については別に定める。なお、学位申請の主論文が共著の場合は、次の各項に該当するものでなければならない。
1 学位申請者が筆頭著者及びそれと同等であること。
2 共著者全員より同意承諾書を得ること。同意承諾書の書式は別に定め、学位申請時に提出すること。
詳細は「学位申請の手引き」を参照すること。

9 大学院の修了と単位取得者
1. 大学院の修了
大学院の修了は、学位論文審査が研究科委員会を通過した日とする。ただし、4 年以内に修了する場合は第3 学年修了の日以後とする。
2. 大学院単位取得者
以下の3つ全てを満たす者を単位取得者とする。
・東京慈恵会医科大学大学院学則に定められた所定の単位を取得し、博士課程を退学した者
・博士課程入学より8年以内の者(休学に対する措置有)
・学位取得のため、引き続き指導教授の研究指導を受ける者

単位取得者は博士課程修了による学位申請手続きを行える。

10 奨学金・助成金制度
・ 日本学生支援機構
・ 各種外部団体による大学院生助成
・ 大学院研究助成金(2年次または3年次に申請者に支給される)
・ 同窓会振興資金による海外派遣助成
・ 私費留学生授業料減免制度
等
  2023年7月現在

11 TA・RA制度
1. ティーチング・アシスタント(TA)制度
医学部の実験・実習・演習の教育補助業務
1時間2,000円(上限年間120時間まで)
2. リサーチ・アシスタント(RA)制度(2年次より申請可能)
本学の学術研究プロジェクトにおける研究補助業務
月額60,000円(月24時間以上の補助業務を要する)
※TA・RAそれぞれ1年雇用契約期間とし、所定の手続きを経て更新することができるものとする。

12 学生教育研究災害傷害保険等
  教育研究活動中の不慮の災害事故補償のために「学生教育研究災害傷害保険」「付帯賠償責任保険(医学賠)」「通学中等傷害危険担保特約」の賛助会員となり、大学院生は全員が加入する。(大学負担)

13 MD‐PhDコース
 

医学部・大学院一貫教育による研究医および研究マインドを持った医師を養成することを目的に設置した。詳細は以下のとおりである。

1.入学資格 ( 1)と2)双方の条件を満たしていること)
1)東京慈恵会医科大学医学部医学科を卒業している者。
2)東京慈恵会医科大学医学部医学科において、ユニット「医学研究」の単位を6単位以上取得した者。

ただし、ユニット「医学研究」において卒前に投稿した論文が卒後に受理された場合、大学院委員会で審査の上、卒前における単位取得相当とみなすことがある。

2.標準修業年限
3年
ただし、標準修業年限短縮の認定は、大学院出願時(または入学後)に、別途審査がある。

3.単位互換
1)医学科のユニット「医学研究」の取得単位:6単位を大学院選択カリキュラム1年分に互換。単位付与は大学院(医学系専攻)で行う。
2)医学科のユニット「医学研究」履修者が大学院共通カリキュラム「医の倫理」「医学研究法概論」を受講し、単位認定条件を満たした場合に大学院共通カリキュラムの当該単位に互換する。また、単位認定条件を満たさなかった場合もその受講数を入学後、大学院委員会(医学系専攻)にて承認する。

4.優遇措置
基礎講座、総合医科学研究センターが設置する授業細目に派遣される場合、以下1)〜4)の優遇措置を受けることができる。
1)授業料
在学中の授業料を免除する。
2)奨学金
申請により最大3年間、月額20万円の奨学金を貸与する。
3)研究費
大学院医学研究科医学系専攻研究助成を最大3年間(30万円×3年間)受給することができる。
初年次は研究計画書により審査し、2年次以降は前年度の研究実績および研究報告書に基づき大学院委員会(医学系専攻)で審査する。
4)海外派遣の旅費
同窓会振興資金による海外派遣は、申請資格を満たしている場合は優先的に推薦する。

5.資格の喪失
1)優遇措置の対象とならない授業細目に派遣され、優遇措置の対象となる授業細目へ再派遣された場合は、優遇措置(上記1)〜4))を受けることはできない。
2)本コースの在学生が、本学の附属4病院にリサーチ・レジデントとして勤務した場合、優遇措置(上記1)〜4))を受けることができない。なお、年度の途中からリサーチ・レジデントとして勤務した場合は、当該年度の授業料は免除し、当該月以降は奨学金を貸与しないものとする。
14 文部科学省次世代がんプロフェッショナルプラン
(関東がん専門医療人養成拠点)
1.本学がんプロフェッショナルの概要
東京慈恵会医科大学は、文部科学省がんプロフェッショナル事業(以下、「がんプロ」という)の連携大学のひとつとして加わり、大学院医学研究科医学系専攻博士課程、看護学専攻博士前期課程におけるがん研究者の人材養成を推進する。がんプロでは、①がん治療を支える多領域人材養成コース(博士課程、看護学修士課程)、②がんデータ科学推進人材養成コース(博士課程)、③がん治療イノベーション人材養成コース(博士課程)の3つのコース(がんプロ3科目)を設け、がん研究の大学院生を受け入れる。
コース加入の大学院生は、学位論文はがん研究に関するテーマとし、①e-learningによるがんプロ3科目のうち1科目以上の受講、②大学院連携がんチーム医療ワークショップへの参加の2点と学位論文の審査に合格することが必要となる。
2.がんプロ事業のe-learning科目について
がんプロ事業のe-learningでは次の3科目の選択カリキュラムがある。1科目以上を受講する。
1)がん治療を支える多領域養成コース
包括的緩和ケア、がん治療支持療法(副作用対策、高齢者の合併症対策)に携わる領域学問の一通りの知識を有し、連携の重要性と方法を学び、これらチームのリーダーとなる資質を養成する。
2)がんデータ科学推進人材養成コース
①ビッグデータである臨床データ、②がんゲノム情報やリアルワールドデータ、③医療画像や動画などのデジタルデータを解析し、診断や治療の補助となるAI等の研究開発ができる人材を養成する。
3)がん治療イノベーション人材養成コース
分子標的薬やコンパニオン診断薬、遺伝子治療薬等の創薬研究や新たながん治療法の開発、CAR-T療法や免疫チェックポイント阻害薬等の免疫療法などを担う人材を養成する。
3.4大学院連携がんチーム医療ワークショップについて
大学院連携がんチーム医療ワークショップは、昭和大学、星薬科大学、上智大学、本学の4大学院が連携し、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、臨床心理士が参加する多職種連携の教育プログラムである。毎年9月ころ土日2日間で4大学院の院生が参加し、シナリオベースのディスカッション、プレゼンテーションを行う。
4.国立がん研究センターとの連携について
本学は、国立がん研究センターとの研究指導の連携を行っている。双方の自主性を尊重しつつ、がん医学教育・研究の一層の充実を図る。がんプロコースの大学院生は、研究テーマにより、国立がん研究センターで研究指導を受けることがある。
5.がんプロコース大学院生修了後の専門医・認定医について
がんプロコース大学院を修了すると、がん治療認定医(日本がん治療認定医機構)・血液専門医(日本血液学会)・がん薬物療法専門医(日本臨床腫瘍学会)・放射線治療専門医(日本放射線腫瘍学会・日本医学放射線学会共同認定)・日本緩和医療学会専門医(日本緩和医療学会)を申請するにあたり、臨床研修としてカウントされる優遇措置を受けられる場合がある。専門医・認定医の制度の動向により変更されるので、申請する際は各自で学会の事務局にご確認ください。


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