プレスリリース

喫煙による潰瘍性大腸炎の症状緩和の成因を解明 -喫煙が腸内環境に与える影響を明らかに-

東京慈恵会医科大学附属柏病院消化器・肝臓内科の小井戸薫雄非常勤講師、内山幹准教授、理化学研究所(理研)生命医科学研究センター粘膜システム研究チームの宮内栄治客員研究員(群馬大学生体調節研究所粘膜エコシステム制御分野准教授)、大野博司チームディレクター、順天堂大学大学院医学研究科の大草敏史特任教授、佐藤信紘特任教授らの共同研究グループは、喫煙が腸内環境に影響することで潰瘍性大腸炎[1]の症状を緩和することを明らかにしました。 本研究成果は、禁煙後に潰瘍性大腸炎の症状が悪化する現象の理解につながると期待されます。なお、本研究は喫煙を推奨するものではなく、腸内環境を介した新たな治療法の開発につなげることを目的としています。 今回、共同研究グループは、喫煙者では、潰瘍性大腸炎患者のふん便中代謝産物の芳香族代謝物が増加し、その結果、大腸粘膜付着菌中に口腔内細菌が増加すること、さらに、腸管免疫系が潰瘍性大腸炎の炎症を緩和する方向に変化することを突き止めました。 本研究は、科学雑誌『Gut』オンライン版(8月25日付:日本時間8月26日)に掲載されます。
発表資料

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