プレスリリース

RPGRIP1関連網膜ジストロフィ患者の全国規模の解析を実施― 遺伝子型と臨床像から明らかとなった疾患スペクトラム ―

 東京慈恵会医科大学眼科学講座の溝渕圭講師、林孝彰教授、中野匡講座担当教授らは、日本人におけるRPGRIP1関連網膜ジストロフィの臨床像と原因遺伝子変異の関係を、全国規模で初めて体系的に明らかにしました。本研究成果は、眼科学分野における代表的な国際学術誌 American Journal of Ophthalmologyに、2026年5月6日付でオンライン先行掲載されました。
RPGRIP1関連網膜ジストロフィは、常染色体潜性遺伝形式をとり、若年発症かつ重症度の高い遺伝性網膜ジストロフィ(Inherited retinal dystrophy: IRD) の一つです。一方で、比較的進行した段階まで網膜構造が保持される症例が多いことから、将来的な遺伝子治療の有望な対象疾患として注目されています。
本研究により、RPGRIP1関連網膜ジストロフィは単一の疾患ではなく、遺伝子型に応じて異なる臨床像を呈する疾患スペクトラムである可能性が示されました。今後は、将来的な遺伝子治療を見据え、長期間にわたり経過を追跡できた症例を対象に、網膜構造および視機能がどのように変化するかについて縦断的解析を行う予定です。また、治療効果判定や疾患進行評価に有用な指標(バイオマーカー)の確立も目指します。
 本研究成果は、将来の遺伝子治療における患者選択や治療時期を判断する上で、重要な知見となることが期待されます。
発表資料

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