重症呼吸不全患者診療における各種薬剤使用状況が大きく変化コロナ禍前の4年間での66,905人の患者データを分析
東京慈恵会医科大学救急医学講座・附属柏病院集中治療部 吉田拓生准教授は、横浜市立大学データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻 水原敬洋教授、清水沙友里講師らと、コロナ禍前における重症呼吸不全患者の診療実態が経年的に変化していたことを明らかにしました。
重症呼吸不全患者は複数の治療を必要とし、かつ死亡率も高い症候群です。また、それら診療実態は多様な影響を受け経年的に変化していることが予想されます。しかし、それらの実態は不明でした。本研究は重症呼吸不全の診療実態がダイナミックに変化していることを記述した研究であり、コロナ禍前の4年間で診療に用いられる各種薬剤の使用状況が大きく変化していること、また前一部の診療において、エビデンスと現場診療とのギャップ(Evidence-Practice Gap:以下「EPG」)が存在することも明らかにしました。
本研究の結果は2024年3月に開催された日本集中治療学会総会で発表され、2024年7月9日、Respiratory Investigation誌に掲載されました。