お知らせ

沿革

平成13年(2001年)11月本邦初めての『大学内母子医療センター』として、東京慈恵会医科大学総合母子健康医療センターが開設されました。

当センター構想は少子高齢化の社会構造の変化を背景に、こどもの健全育成を目指した21世紀の医療として母子の健康と安心できる子育てを推進する国の少子化対策事業を先取りする画期的試みとして岡村哲男前学長により発案されたものであります。東京慈恵会医科大学附属病院中央棟の新設を機に、病院E棟の大規模な改装の後1〜5階部分に小児科、小児外科系診療部門、産婦人科生殖医療などの外来および病棟部門が集約されセンターが完成するに至りました。

開設に際して、平成13年11月23日東京パレスホテルにおいて学長理事長をはじめ大学講座主任教授はもとより国内外からの著名な招待講演者を招き開設記念国際フォーラムが開催されました。

設立当時より、初代センター長である衛藤義勝小児科教授および田中忠夫産婦人科教授を筆頭に小児外科系診療部門として山崎洋次小児外科教授、大井静雄小児脳外科教授、黒澤博身心臓外科教授、栗原邦弘形成外科教授など匆々たる指導者陣営に支えられました。その後小児内科系と産婦人科の連携を軸として総合周産期医療、生殖医療体制の充実さらに小児内科外科系との密接な連携により小児総合医療の実践が可能な体制が築かれました。

平成20年4月初代センター長衛藤義勝教授の退任にともない、森田紀代造小児心臓外科教授がセンター長に就任、現在に至っております。

本センターは『多角的かつ集約的母子医療体制の確立』を目的とした大学病院直属の母子医療センターであり、生殖母性医療および周産期センター機能と小児疾患高度専門病院としての機能を併せ持つ新しい構想の母子医療センターであります。すなわちその構想は出産と新生児のための従来型の周産期センターや小児難病治療のための小児医療センターとしての診療にとどまらず、胎児から思春期を経て成人に至るライフサイクルに対して継続して多角的かつ集約的専門医療を実践することであります。

同時に大学病院附属だからこそできることとして、母子医療の領域を超えた幅広い臨床医学および基礎医学の英知と経験を結集し、母子医療専門分野を学問的臨床的両面でサポートすることにより、さらなる良質の医療と医学研究を基盤にした新たな治療法の開発と実践を目標にしています。