東京慈恵会医科大学附属病院 放射線部 附属病院

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放射線治療

■はじめに

 放射線治療は、外科療法(手術による治療)、化学療法(抗がん剤による治療)と並ぶがん治療法です。その適応は、治癒を目的とした根治的治療から手術・化学療法を補助する併用療法や症状を緩和して生活の質(QOL)を回復・維持させる緩和治療まで多岐にわたります。がんの発生している部位(場所)、大きさ(広がり)など患者の状態にあわせて最適な治療をうけていただく為に以下のようなさまざま放射線治療法を用いています。
■放射線治療について
1.外部照射
 放射線(X線や電子線)を体の外から照射します。疾患によって手術や抗がん剤と組み合わせての治療となり、2〜8週程度の治療期間が必要です。基本的には、平日に1日1回照射を行います。1回の治療時間は10〜20分です。治療時間は予約制をとっておりますが、仕事帰りの治療もできるように対応していますのでご相談ください。
 当院では装置出力線量の第三者評価を受けており、品質維持に努めています。
 
・強度変調放射線治療
(IMRT:intensity-modulated radiotherapy)

 照射範囲の放射線強度を変化させながら照射することにより、隣接する正常組織の線量を低減し、標的病巣の形状に合わせた照射が可能となります。
 
・画像誘導放射線治療
(IGRT:Image-Guided Radiotherapy)

 治療範囲・位置を照合するため、装置に搭載された診断用X線装置を用いて、照射開始直前に治療台にて画像を撮影し、ミリ単位での照合を実施しています。
 
・体幹部定位放射線照射
(SBRT:Stereotactic Body Radiation Therapy)
 肺や腹部の病気に対して、呼吸による動きを考慮したうえで治療が可能になりました。実際に治療している最中も画像照合を実施し、目的とする病巣にピンポイントで放射線を照射できているかの確認をしながら治療を実施しております。
 
2.小線源治療(組織内照射・腔内照射)
 放射性同位元素(放射線を発生する元素)をさまざまな形状の容器(管、針、ワイヤ)などに密封し、病変の周囲に直接挿入することにより集中的に放射線を照射する治療法です。また、子宮や前立腺では体外から挿入した管内に遠隔的に放射性同位元素を装填することにより、病変部に放射線を照射することが可能です。

・ヨウ素125線源を用いた前立腺癌小線源療法(永久刺入)
非常に弱い放射線を出す小さな線源を複数個前立腺内に挿入し、前立腺病巣へ放射線を照射します。小線源はチタン製でカプセル状になっており、ヨウ素125線源が密封されています。出る放射線量は徐々に弱まり1年後にはほとんどゼロになります。

・イリジウム192線源を用いた前立腺癌高線量率療法(一時刺入)
この治療は,前立腺にイリジウム線源を通すための管状針を刺入し、その針を通してイリジウム線源を治療計画に従って挿入し治療するものです。ヨウ素に比べて短時間で高い放射線量を投与することが可能です。

 
3.内服治療
 放射性ヨウ素(131-I)を内服することにより、甲状腺の腫瘍を体の中から治療するものです。

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RALS

■放射線治療の流れ

I.診察
   放射線治療医が診察を行い、がんの種類や進行度、患者の年齢・全身状態・合併症の有無・希望などすべてが勘案されて治療法が決定されます。
II.治療計画(シミュレーション)
   視診、触診、内視鏡所見、画像診断を総合して照射範囲を決定します。X線シミュレータや治療計画用コンピュータ装置(CT画像使用)を利用して照射する範囲(照射野)を決め、治療用X線で撮影したリニアックグラフィと呼ばれる写真で確認します。確認されたら患者の体表面に投影された光照射野の中心と辺縁を消えにくいインクでマーキングします。この際同時に、両サイドから投影される十字ポインタを体側面にマーキングします。【頭頸部ではシェル(マスクのような固定具)を作成し、その表面にマーキングします】
III.放射線の照射
   治療装置から投影される光照射野をマークに正確に合わせて照射します。照射中は動かないように気を付けてください。照射による痛みなどの自覚症状はありません。1回目の治療は治療計画、リニアックグラフィによる照射野確認、照射をあわせて30〜60分位で終わります。2回目からの照射は位置あわせも含めて5〜10分位です。
IV.経過観察
   最低、週1回は放射線治療医が患者の状態、腫瘍への効果、正常組織の有害反応をチェックします。
がんの再発や転移は治療後1年以内が大半を占めますので、放射線治療後1年間は毎月1回の外来通院を原則とします。3〜4ヶ月ごとに、CT、MRI、超音波などの画像検査で視診・触診では評価しにくい深部部位での再発の有無をチェックします。
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Xio Ver.4.6(CMS社)
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Varian Eclipse ver.11
■副作用
放射線治療による照射中の副作用は大きく分けて、
(1)放射線宿酔(放射線酔い)、
(2)照射野内の粘膜炎・皮膚炎、
(3)照射野内臓器の機能低下
の3つに起因します。放射線宿酔は全身反応であり、ほかの2つは局所反応です。
■使用装置
外部照射装置: VARIAN CLINAC-IX(2台)
小線源治療装置: Nucletron RALS MICRO SELECTORON HDR-V2
治療計画用CT: シーメンス Emotion6
X線シミュレーター装置: 島津製作所 SAT-20
治療計画装置: CMS 
VARIAN 
Nucletron 
Xio Ver.4.6(2台)
Eclipse(2台)
Oncentra
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Ir線量分布
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CLINAC-IX(VARIAN社)

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