昭和40年より本学の基礎医学研究の発展向上を目的として、機能研究部門と形態研究部門からなる東京慈恵会医科大学附属研究室が設置された。これらの共同利用研究施設は、平成7年に総合医科学研究センターと改組されて、その構成はDNA医学研究所、神経科学研究部・神経生理学研究室、薬物治療学研究室、医用エンジニアリング研究室、アイソトープ実験施設、動物実験施設から始まった。その後、研究の進歩に対応して構成は変化し、平成10年には高次元医用画像工学研究所、平成11年には臨床医学研究所(柏)、平成14年には臨床研究開発室が新たに加わった。また、産学協同研究を行うためのDDS(Drug Delivery System)研究所も開設された。
DNA医学研究所を中心とする研究グループは、平成8年度から文部科学省のハイテク・リサーチセンターの拠点研究施設に指定され支援を受けた。平成12年度からはバイオ・ベンチャー研究開発拠点整備事業による支援を文部科学省から受け、研究成果の実用化と臨床応用が期待された。その事業による支援を受けて平成14年に大学1号館が新築された。その間に分子神経生物学研究部門が設けられたが部門長の転出によって改組されて、若手の研究を支援する特色のあるプロジェクト研究部門となった。
総合医科学研究センターは研究部門と研究支援部門に分けられ、研究支援部門では従来からの資料の電顕写真撮影や試料分析のサービスを行っている。
平成19年4月、寄付講座(ライソゾーム病研究講座)が認められ、現在は遺伝病研究講座に改称し衛藤義勝教授が担当責任者になった。平成20年11月、医用エンジニアリング研究室は超音波による脳血栓溶解治療が文部科学省のスーパー特区に指定され、研究の進展と実用化が進められた。平成21年3月、水島裕所長の急逝によりDDS研究所は閉鎖されることになった。平成21年4月、DDS研究所を共同利用の研究施設として改組し、基礎・臨床を問わず教員が生命科学の基礎研究を行えるように整備した。平成21年4月、臨床研究を振興するために臨床研究開発室を発展的に解消し、新たに分子疫学研究室と臨床疫学研究室を設置した。
このように当センターは、学問の進歩に柔軟に対応し、意欲ある研究者に良い研究環境を整備して、研究を活性化するために機構改革あるいは研究部の新設を行ってきた。一方、各研究部の成果を数年毎に評価しており、最近では分子疫学研究室や臨床疫学研究室を中心とした質の高い臨床研究や神経科学の研究が行われ、基礎から臨床にわたる多くの医学情報の発信基地としての役割を担ってきている。 |